2019年12月01日

11月に読んだ本

久しぶりに12冊も読みました
『劇場版おっさんずラブ』上映が終わり、Twitterを見る時間が激減したからだよな
スマホ危険

なみだ研究所へようこそ!サイコセラピスト探偵波田煌子 鯨 統一郎
セブンズ! 五十嵐貴久
マウンドの神様(アンソロジー)
森崎書店の日々 八木沢里志
続・森崎書店の日々 八木沢里志
活版印刷三日月堂 星たちの栞 ほしおさなえ
活版印刷三日月堂 海からの手紙 ほしおさなえ
戒名探偵 卒塔婆くん 高殿円
セイレーンの懺悔 中山七里
すべての神様の十月 小路幸也
いつか響く足音 柴田よしき
ヒトイチ 警視庁人事一課監察係 濱 嘉之

11月の収穫は始めましての八木沢里志さんとほしおさなえさんとの出会い
偶然図書館で手にとったのだけど、いい出会いでした
ネット予約だけじゃなくて、たまに図書館に行かなくちゃ、です

『森崎書店の日々』

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あらすじは小学館のサイトより拝借

交際を始めて1年になる恋人から、突然、「他の女性と結婚することになった」と告げられた貴子は、深く傷ついて、ただ泣き暮らす毎日を送ることになった。
職場恋愛だったために会社も辞めることになった貴子は、恋人と仕事をいっぺんに失うことに。
そんなとき叔父のサトルから貴子に電話がかかる。
叔父は40代、奥さんの桃子さんに家出され、ひとりで神保町で「森崎書店」という古書店を経営していた。
飄々としてつかみどころがなく、親類の間では変人として通っていたサトル叔父、小さい頃は貴子も遊んでもらったこともあったものの、ここ数年は交流はなかった。
その叔父からの連絡は、「店に住んで、仕事を手伝って欲しい」というものだった。誰かの救いを求めていた貴子は、叔父の申し出を受け入れて、本の街のど真ん中に住むことになった――。


全く知らなかったけど、映画化されているのですね
サトルおじが内藤剛志
ええええええ〜〜〜
って、表紙見たらわかるよね

頭からそのイメージを追い払って読みました
わたしのサトルおじはオダギリジョーだな
飄々とした40代ってオダギリジョーしかいないでしょう
映画化されたのは9年前だから、その時なら若すぎるけど、内藤剛志は土門さんだからな
貴子は多部未華子ちゃんかな

ほのぼの〜〜としてほっこりした気持ちになれました

「桃子さんの帰還」という本編の1年半後物語が続編として収録されています
なぜ桃子さんは家出したのか、そしてなぜ急に帰ってきたのかがわかります

前作から3年後のお話
桃子は店を切り盛りしながら、近所の小料理屋にアルバイトに出てキビキビ働いています
貴子は店の客だった和田とお付き合いを始めます
すべてが上手く回りだしたと思っていたけれど、幸せな時間はそう長くは続きません

登場人物の一人が亡くなってしまい、皆が喪失感の中で暮らしています
作中の言葉
「些細などうでもいい記憶がふと何かの拍子に思い出される。そのたびに、わたしは心にぽっかり穴があいたような気持ちを味わわされるのだった。でも、悲しみや喪失感と一緒に前に進むことが生きてるってことなんだよね」

『活版印刷三日月堂』

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あらすじはポプラ社のサイトより拝借

川越の街の片隅に佇む印刷所・三日月堂。
店主が亡くなり、長らく空き家になっていた三日月堂だが、店主の孫娘・弓子が川越に帰ってきたことで営業を再開する。
三日月堂が営むのは昔ながらの活版印刷。
活字を拾い、依頼に応じて一枚一枚手作業で言葉を印刷する。そんな三日月堂には色んな悩みを抱えたお客が訪れ、活字と言葉の温かみによって心が解きほぐされていくのだが、弓子もどうやら事情を抱えているようで――。


物語が進むに連れ、人と人が繋がり膨らんでいきます
わたしは和文タイプライターを使っていた経験があるので、活版印刷のイメージはすぐに湧いたのがよかったな
表紙はこどもっぽいけど、章ごとの写真がとても趣深くて素敵です
1巻2巻と読んでとてもよかったので、3巻4巻も読む予定です

『戒名探偵卒塔婆くん』はあんまりなタイトルで、なぜこの本を借りようと思ったのか謎!それも1年待ちでした
最初の方はタイトル通りのバカバカしい物語だったけど、ラストは太平洋戦争の犠牲者の鎮魂という壮大なお話になり、感動しちゃったよ

『ヒトイチ』の作者は元警察官
それもバリバリの経歴で、退官時は警視庁警視殿
リアルな警察小説でした

令和元年の最後の月も楽しい本とたくさん出会えますように
posted by 元女将 at 16:30| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月05日

『セブンズ!』

先日のラグビーワールドカップで気持ちが盛り上がって、図書館で手にとった一冊です
ワールドカップであれほど興奮しなかったら本のタイトルも素通りしただろうなぁ

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あらすじは出版社のサイトより

岩手県釜崎市。女子ラグビーチーム「ブロッサム」を率いる浩子は、来年の国体を見据えてチーム作りに奔走していた。なんとか個性豊かなメンバーが集まったものの難題は山積みで多くの壁にぶつかるが・・・・・・。

ええええーーーー
公式さん、そのあらすじは何〜〜〜?

補足しますと、浩子は市の職員でありながら女子ラグビーチームの監督です
岩手県釜崎市(モデルはもちろん釜石だよね)はラグビーの聖地なので、女子も国体優勝が期待されています
が!次々と選手が辞め、浩子はチーム作りに苦労
なんとか子育て中の主婦、俊足女子高生、重量級の双子の姉妹ら、個性豊かなメンバーが集まります
浩子と確執のある妹泉が入部することになりますが、チームメイト、監督との間に埋められない溝が!
どうする?浩子!!

ってどうかしら?

五十嵐貴久なので安心して読めます
彼の作品は基本的にハッピーエンドだから

ざっくりとだけど、ラグビーのルールや試合の激しさを知ってから読んでいるのでドキドキします
7人制女子ラグビー、ますます応援したいと思いました
もちろん男子も!!
posted by 元女将 at 20:42| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月02日

10月に読んだ本

スターダストパレード 小路幸也
さらさら流る 柚木麻子
シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱 高殿円
要介護探偵の事件簿 中山七里
さよならドビュッシー 中山七里
おやすみラフマニノフ 中山七里
いつまでもショパン 中山七里
風のベーコンサンド 柴田よしき
キミは知らない(再読) 大崎梢
空色の小鳥 大崎梢

『さよならドビュッシー』のシリーズはずっと読みたいと思っていたのでした
『要介護探偵の事件簿』はタイトルが面白そうだったので借りたのだけど、実は『ドビュッシー』シリーズの前日譚として絶対に読んでおくべき一冊だったのです!
偶然だけど借りてよかった!
『ドビュッシー』シリーズは岬洋介というピアニストが事件を解決していきます
でも、彼自身のことはほとんど謎に包まれたままです
シリーズが進むに従って岬さんは超人か超能力者のように事件を解決していくけれど、人物像が掴めないせいかなんかふわふわしたままです
次作も読む予定なのでどうなるかな?

『風のベーコンサンド』は夫と別居して避暑地でカフェを営む女性とその周りの人々の物語です
高原の風のように気持ちのいい一冊です
登場する料理も美味しそう〜

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それにしても柴田よしき!!
あのRIKOシリーズを書いた人と本当に同一人物なんだろうか!
ああ、この話を亡くなった彼女としたい!
喪失感は日に日に深くなります…

『キミは知らない』は実は再読でした
読み始めて少し経って「あ」と気が付き、調べてみると、たった1年前に読んでいました
夢物語のようなお話で印象に残らなかったのかな

同じ作者の『空色の小鳥』はとても面白かったです
10月のイチオシ

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あらすじは出版社のサイトから

その少女は、幸せの青い鳥なのか
大企業総帥の父が溺愛した亡き兄は内縁の妻との間に幼い娘を残していた。密かにその子を引き取った弟。彼の心を占めるのは、打算か、愛情か、それとも――

少女は、小さな手をひらひらと羽ばたくように舞わせた――
「おまえはちがうから。この家から出ていくことを考えろ」3年前に急逝した兄・雄一と最後に交わした言葉。
兄は微笑を浮かべていた。
大企業のオーナーである西尾木家に後妻の連れ子として入ったものの、疎外感の中で暮らしてきた弟の敏也は、いまだにその真意が分からずにいた。
ある日、偶然兄に内縁関係の妻子があることを知った敏也は、その妻・千秋が末期癌であることを突き止める。
千秋の死後、6歳になる娘の結希を引き取ることにした敏也。
だがなぜか、兄を溺愛したワンマン社長の父や一族には、そのことを一切知らせずに暮らし始めた……。


敏也の友だちの汐野と亜沙子がいい!
ドラマ化してもいけそうです(P目線?)
posted by 元女将 at 14:00| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月01日

9月に読んだ本

9月なんてあったかなと思っていたけど、本はそれなりに読んでいたようです

燦(1)風の刃 あさのあつこ
燦(2)光の刃 あさのあつこ
燦(3)土の刃 あさのあつこ
燦(4)炎の刃 あさのあつこ
燦(5)氷の刃 あさのあつこ
燦(6)花の刃 あさのあつこ
燦(7)天の刃 あさのあつこ
燦(8)鷹の刃 あさのあつこ
流星さがし 柴田よしき
昨日がなければ明日もない 宮部みゆき

『燦』は全8巻だけど1冊が薄いのであっという間に読み終わりました

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江戸から遠く離れた田鶴藩が物語の舞台です。
鷹狩の最中、藩主が襲われました。
刺客は自由に鷹を操り、剣も達者な謎の少年・燦(さん)。
サラサラの髪を後ろで束ねた美少年!!
筆頭家老の嫡男・伊月は、藩主の次男圭寿を守りつつも楽しく過ごしていたが、後継ぎが急逝し、藩主も死亡し、急遽新藩主となることに!

とまあ、これがプロローグでここから物語は進みます
途中から舞台は江戸に移り、新藩主となった圭寿を燦と伊月が陰日向となり守ることになります
圭寿、燦、伊月は同じ年齢なので、主従というより友情、というよりややBL風味もありつつ

時代物だけど、アニメのように映像が浮かびます
美しい燦、堅物な伊月、自由に憧れる若い殿圭寿、キャラクターもはっきりしていて読みやすいです

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先日亡くした友だちと「RIKO」シリーズで大いに盛り上がった作家さんの作品です
この方、人情物からエロティックなものまで幅広いのです

今回は京都の個人事務所から東京の大手事務所に出向中の弁護士、成瀬歌義が主人公
彼が関わる5つの事件が描かれます
どうもこの柴田よしきさんという人は「黒柴田」と「白柴田」が混在しているようで、今回のは「白柴田」でした
ちなみに「RIKO」シリーズは「黒柴田」です
あ〜〜〜〜
この本彼女にオススメしたかったな〜〜〜〜
こうやってジワジワと寂しさってやってくるんだろうな

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宮部みゆきさんの杉村シリーズの最新作
図書館で9ヶ月待ちました
主人公の杉村さんは好きなんだけど(ドラマでは小泉孝太郎くんが演じました)話がどれもこれも暗くてね
大家さんの一家が救いでした
暗くてもやっぱり新刊を心待ちにしてしまう魅力的なシリーズなのです
ドラマの新作も見てみたいです
posted by 元女将 at 21:53| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月01日

8月に読んだ本

葬儀、映画公開などがあり(並列にしないのっ!!)あっという間の1ヶ月でした
読んだ本も少なく4冊
落ち着いて本を読む、という余裕はなかった
読書って体と心の余裕がないとできないのだと初めて知りましたです

まことの華姫 畠山恵
燃えよ、あんず 藤谷治
慈雨 柚月裕子
東京観光 中島京子

『まことの華姫』はしゃばけシリーズの畠山恵著

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あらすじは出版社のサイトから

江戸は両国。暮れても提灯の明かりが灯る川沿いの茶屋は、夜も大賑わい。
通りの向こうの見世物小屋では、人形遣いの芸人、月草の名が最近売れてきている。
なんでも、木偶の姫様人形、お華を相方に、一人二役の話芸を繰り広げるのだという。
それも、話芸が目当てというより、お華に会いに来るお客が多いというのだ。
何故なら。“まことの華姫”は真実を語る――。

姉を殺したのは、実の父かもしれないと疑う、小屋一帯の地回りの娘・お夏。
七年前の大火事で幼な子を失い、諦めきれずに我が子を捜し続ける夫婦。

行方知れずとなった親友かつ義兄を捜しにはるばる西国からやってきた若旦那。
そして明らかになる語り部・月草の意外な過去……。

心のなかに、やむにやまれぬ思いを抱えた人々は、今日も真実を求めてお華の語りに耳を澄ます。
しかし、それは必ずしも耳に心地よく、人を幸せにするものばかりとは限らなくて……。

洒脱な人形語りで江戸の事件を解き明かし、
市井に生きる人々の悲喜こもごもを描き出す、新たな畠中ワールド!!


華姫がとても可愛く魅力的です(人形だけど)
お夏ちゃんの成長記でもあります

『慈雨』

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読みたい本リストに入れてあったのだけど、友だちから「読み終わったから」ともらっちゃいました。ラッキー

あらすじは出版社のサイトから

警察官を定年退職し、妻と共に四国遍路の旅に出た神場。
旅先で知った少女誘拐事件は、16年前に自らが捜査にあたった事件に酷似していた。
手掛かりのない捜査状況に悩む後輩に協力しながら、神場の胸には過去の事件への悔恨があった。
場所を隔て、時を経て、世代をまたぎ、織り成される物語。事件の真相、そして明らかになる事実とは。
安易なジャンル分けを許さない、芳醇たる味わいのミステリー。


終盤のスピード感はドキドキしました
主人公神場は歩き遍路をしながら事件を推理
全然座ってないけど〈安楽椅子探偵もの〉と言えるかな
事件の推理より、お遍路さんの描写に注目してしまいます
ちょっとだけ興味があるんだよね
しかしながら、わたしには歩き遍路は絶対に無理だと確信!
2ヶ月もかかるんですってよ!!どしゃ〜〜〜〜
きっぱりスッキリ諦めることができました。よかった

『燃えよ、あんず』は読みたい本リストに入れてあって図書館で予約して借りたのだけど、何故読みたいと思ったのかが不明
読みたい本リストに記入する時はそこんとこも書かなくちゃね
この作者さんは前に『船に乗れ!』1〜3を読んだ時も思ったんだけど、わたしの好みとはちょっと合わないかも、です…

『東京観光』は『小さいおうち』の中島京子著
過去に何冊か読んだことのある作家さんなのだけど、この短編集はイメージが全く違いました
梨木香歩かと思ったわ

9月は『おっさんずラブ』のことばっかり妄想してないで本も読むことにしよう
読書の秋だしね
posted by 元女将 at 17:11| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月02日

『その島のひとたちは、ひとの話をきかない』のこと

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出版社のサイトより

「今、即、助ける」
「できることは助ける。できないことは相談する」
「助けっぱなし、助けられっぱなし」……

数々の支援活等で注目をあびる精神科医が、
生きやすさのヒントを探す旅にでる。


この本はもう「読んでよかった」と心から思える1冊。
こういう出会いがあるから本を読むのは楽しい

目からウロコがボロボロと落ちて、書き写したい言葉がたくさんでした。
紹介文にも載っている「助けっぱなし、助けられっぱなし」には特に「いいな、いいなぁ」となんどもつぶやきました。

精神科医である著者が自殺の少ない地域を数ヵ所訪れるのですが、それがどの県に集中しているというのではなくて徳島県や青森県の町や村だったり広島県や伊豆七島の島のひとつだったり色々です。
田舎だから隣近所と緊密だから自殺が少ないのかなぁと思ったけどそれは間違いでした。
その地域のひとたちはみな挨拶はよくするそうです。
狭い地域だから、だいたいどこの家の人だ、くらいはわかるそうです。
広く浅くの付き合い。
コミュニケーションは軽く、慣れているが、緊密さがあまりない。
いいなぁ〜息苦しくなくて。

ひとを助けることにおいて、相手の気持ちをあまり気にせず助けちゃうのです。
自分がしたいからする。
ある時著者が立っていると、通りすがりのおばさんから「うどん茹でたから食べていきなさい」と言われます。
「うどん茹でたけど食べますか?」ではなく。
ある時は「車で送ってやるから乗りな」です。「送っていきますか?」ではなく。

わたしは祖母のいよちゃんを思い出しました。
いつもごちそうをたくさん用意して待っていてくれて「食え食え!」
余ったものは「持ってけ」
お腹が一杯になると眠たくなる夫には、タオルケットと枕を渡して「寝ろ」です。

見返りは必要ない
困っているひとを見ると助ける
何かが返ってくるとは期待してないし、そもそも思ってもいない
ただ助ける、助けっぱなし

そこのひとたちは助けられ慣れているから、助けられっぱなし
助け合うでも、助けてくれたから恩を返すでもなく、常に助けたり助けられたりするから大きな範囲でお互い様になるのです。
島の外から島に働きに来ている女性が言います。
「島のひとたちは(困っているひとがいたら)ほっとけないと思うひとたち。見て見ぬ振りができないひとたち。」

著者は「もし助けられなければどうするのか?」と心配になります。
途中まで助けておいて、手に負えないから見捨てるくらいなら最初から助けないほうがいいのではないか?と。
するとその土地のひとは「できないことは相談する」と答えたそうです。
ポロポロ(ウロコが落ちる音)

もっともっと紹介したい言葉があります。
「病、市に出せ」はべてるの家に通じているし
オリィさんのツイートの「我慢と気合と根性じゃなくて知恵だしていこう」という言葉にも通じているところがあって、わたしの中にある点と点がつながった感覚です。
posted by 元女将 at 13:00| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月01日

7月に読んだ本

7冊でしたが、濃い本が多かったです。

アフリカ日和 早川千晶
料理僧が教えるほとけごはん 食べる「法話」十二カ月 青江覚峰
この世の春(上) 宮部みゆき
この世の春(下) 宮部みゆき
その島のひとたちは、ひとの話をきかない 森川すいめい
さざなみのよる 木皿泉
三鬼 三島屋変調百物語 四之続 宮部みゆき

『アフリカ日和』は前に書いたミッチー友がお手伝いしているマゴソスクール設立者の早川千晶さんの著作です。

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早川さんのコメントです

ワクワク、どきどき、アフリカってホントに面白い! 私にとってアフリカは、生きることの楽しさを教えてくれた恩人です。
アフリカに住み10年以上がたちましたが、長い年月が過ぎても決して飽きることなく、ますます新鮮な感動とワクワクするような驚きに満ちた日々を送っています。

厳しい現実の中で、絶大な生命力を輝かせながらイキイキと生きる人々の姿に、ぜひ触れていただきたく思います。この本を読んで「アフリカってなんだか面白そうだぞ」と感じていただけたら、その次は、ぜひ自分の五感で感じるために、アフリカ大陸においでください! あなたの人生の何かが変わるかもしれません !?


いやいや〜〜〜〜ムリ!絶対にムリ!!
22歳で世界を放浪しアフリカに行き着いたところから始まるのだけど、なんというか、ものすごい。
たくましく柔軟で、なんというか、ものすごい(これしか言えない)

すべてを物語る文章があるので引用させていただきます

「生きるために必要だと思っていた常識が別の場所でも同じように存在しているわけではない、ということを知った。頭の中の整理が追いつかなくてとまどいはしたけれど、自分が支配されていた世界観や常識が崩されていくのは快感だった」とこういう人じゃないと生きていけない世界です。

マゴソスクールができる随分前で終わっているので、続編も読みたいです。
とにかくすごかった。

『三鬼』は三島屋変調百物語シリーズの4巻目です。
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出版社のサイトより

待望の最新作は冬に贈る怪談語り、変わり百物語。
鬼は人から真実を引き出す。人は罪を犯すものだから。不思議な話に心がふるえ、身が浄められる。

江戸の洒落者たちに人気の袋物屋、神田の三島屋は“お嬢さん”のおちかが一度に一人の語り手を招き入れての変わり百物語も評判だ。訪れる客は、村でただ一人お化けを見たという百姓の娘に、夏場はそっくり休業する絶品の弁当屋、山陰の小藩の元江戸家老、心の時を十四歳で止めた老婆。亡者、憑き神、家の守り神、とあの世やあやかしの者を通して、せつない話、こわい話、悲しい話を語りだす。
「もう、胸を塞ぐものはない」それぞれの客の身の処し方に感じ入る、聞き手のおちかの身にもやがて心ゆれる出来事が……


4つの物語が描かれていますが、このシリーズの特徴なのですが切なく悲しい話が多いです。
珍しく「食客ひだる神」は楽しくほのぼの。

『その島のひとたちは、ひとの話をきかない』のことも書こうと思ったけどあまりにも長くなるので明日に続く!
posted by 元女将 at 15:17| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月21日

『さざなみのよる』

図書館で予約してから一年一ヶ月で借りることができました。
大好きな『昨夜のカレー、明日のパン』の木皿泉の小説です。

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読み始めて気が付いたのですが、この『さざなみのよる』はドラマ『富士ファミリー』の前日譚ともいうべき物語でした。
『富士ファミリー』はスペシャルドラマとして二作作られました。
もちろん見ましたが、正直、どうもちょっと苦手な感じでした。
舞台的っていうか、なんというか、片桐はいりがおばあちゃんて違和感ありありで。

もうちょっと説明しちゃいますと、ドラマ『富士ファミリー』というのは、富士山がよく見えるところにあるコンビニ風よろず屋「富士ファミリー」を舞台にして繰り広げられる人情劇です。
誰が主役というのはなく群像劇です。

主な登場人物は小国三姉妹(鷹子、ナスミ、月美)と大叔母笑子
ナスミの夫日出男
なんとナスミはすでに亡くなっており、笑子にだけ見える幽霊です。
キャスティングは、鷹子(独身、デパート勤務)が薬師丸ひろ子、ナスミが小泉今日子、夫の日出男が吉岡秀隆、月美(結婚して別に暮らしている)はミムラ、笑子が片桐はいりです。

日出男はナスミ亡き後も富士ファミリーで働き、鷹子、笑子と同居しています。

んで、小説『さざなみのよる』です。
これは、ナスミが亡くなるまでとその後の世界のお話が主です。
ナスミってどんな人だったのか、ナスミがいなくなってどうしたのか?
脚本家だけあっていい言葉がザックザクです。

最初は、ナスミ=キョンキョンのイメージが強すぎて内容が頭に入ってきませんでした。
でも読み進めているうちにわたしなりのナスミが形成されました。

最後まで読み終えて、すぐに二回目読みました。
全部読んだからこその「そうだったのか〜」な気持ちで読んだ二回目は一回目より感動しました。
いいやつだなぁ〜ナスミ!

『昨夜のカレー、明日のパン』を思い出すところもたくさんありました。
飛行機のチカチカ
歯の入ったフイルムケース
日出男の立ち位置(亡き配偶者の家族と同居)

『昨夜のカレー、明日のパン』も『さざなみのよる』も大切な家族の死がテーマです。
『さざなみのよる』では、人の命を図書館の本に例えています。誰かが借り、返すような、そんな感じなんじゃないだろうか。と。
本は誰のものでもないはずなのに、読むと、その人だけのものになってしまう。いのちがやどる、とはそんなかんじなのかなぁと。
借り物というのはよく聞くけれど、なるほどなと思いました。

ナスミの東京時代の同僚好江の章はグッときました。
みんな幸せになってほしい。
お話なのにそんなことを願ってしまう小説です。
お疲れな人に特にオススメ。
posted by 元女将 at 21:03| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月18日

『この世の春』

図書館で1年半待ちでやっと借りました。
予約していたのを忘れていたほどでした。

宮部みゆき著『この世の春』上下

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あらすじは出版社のサイトより

それは亡者たちの声? それとも心の扉が軋む音? 
正体不明の悪意が怪しい囁きと化して、かけがえのない人々を蝕み始めていた。
目鼻を持たぬ仮面に怯え続ける青年は、恐怖の果てにひとりの少年をつくった。
悪が幾重にも憑依した一族の救世主に、この少年はなりうるのか――。21世紀最強のサイコ&ミステリー、ここに降臨!


ううう〜〜〜〜ん
出版社の公式あらすじなのでなんも言えねぇ〜〜〜(不満は渦巻)
ミステリー要素はあるけど、サイコじゃないよ。
わたしは再生の物語として読みました。

主人公は各務多紀という出戻り(て!)の女性です。
隠居の身のお父さんと二人暮らしをしていますが、そこに失脚した藩の御用人頭の嫡子を抱いた乳母が助けを求めてきます。

それからほどなくしてお父さんが病気で亡くなります。
すると従兄弟の半十郎がやってきて秘密裏に多紀は藩主の別荘である「五香苑」に連れて行かれるのです。
そこは先の藩主が乱心を理由に強制的に隠居させられ、座敷牢に入れられている館だったのでした。

多紀の母の家系は「御霊繰(みたまくり)」というイタコのような能力を持っています。
その力が先の藩主の回復の手助けになるのではないかということで連れて来られました。

先の藩主には辛い過去があり、それを引き受けるためたくさんの人格が同居しています。
その中のひとりの琴音という少年がとてもとても可愛いのです。
もしかしたら、先の藩主重興より魅力的。

久しぶりに宮部みゆきワールドを堪能したって感じがしました。
キャラがみな立っているので読みやすい。
重興のご正室由衣様には幸せになっていただきたい。
半十郎にもいい人が見つかりますように!
なんて感情移入してしまいました。

今回の芥川賞直木賞が両方とも女性で、さらに直木賞候補が全員女性だったとニュースになっていました。
テレビの女性コメンテーターが「そんなことがニュースになることが悲しい」(作品に男とか女とか関係ない、候補者が全員男でもニュースにならないのに!)と言っていたけど、たぶん文学界というところは男とか女とか関係ある世界なんだと思います。
そんな世界でも実力を認めざるを得えないくらいの作品がたくさん誕生したってことなんだと思います。
医学部の受験じゃないけど、ハンデがあろうとも、ってことだと思います。

わたしも最近読む本は女性の作家さんのものが多いです。
とはいえ、読みたい本を探す時は作家さんの性別なんて気にしませんけどね。

芥川賞の今村夏子さんは未読ですが、直木賞の大島真寿美さんは『ふじこさん』という作品を読んだことがあります。
ふじこさんがとってもかっこよかった。
posted by 元女将 at 22:30| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月03日

6月に読んだ本

寿フォーエバー 山本幸久
生きている理由 松岡圭祐
海の見える理髪店 荻原浩
妻が椎茸だったころ 中島京子
この世にたやすい仕事はない 津村記久子
北海道八十八ヶ所霊場巡拝ガイド 北海道八十八ヶ所霊場会編
いつのまにか筆ペンが上手くなる本 田中鳴舟
私は看取り士。わがままな最期を支えます 柴田久美子

8冊ですが、純粋に読んだと言えるのは6冊でした。
プラスマンガで『波よ聞いてくれ』『百姓貴族』『銀の匙』

『寿フォーエバー』は山本幸久作品ならではのハッピーエンドで他作品から大勢のゲスト出演!
楽しかった〜〜〜〜

『生きている理由』は男装の麗人・川島芳子の物語です。

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なぜ芳子は男装の麗人になったのか、までの物語。
けど、なんだか箇条書きみたいな小説でした。
カルジュルジャブかっこいい
山家とその仲間もかっこいい
けど、感想は「箇条書き小説」
スンマヘン!!

『妻が椎茸だったころ』はタイトルに惹かれて買いました。
タイトル大事!
5つの短編からなる一冊です。

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不思議な話が多いなあと思って読んでいたのですが「泉鏡花賞」受賞と聞いて納得。
表題の『妻が椎茸だったころ』が特によかったです。
っていうか、
何よりこの文庫本、紙が厚手でとても素晴らしかったです!!

『この世にたやすい仕事はない』は好きなフレンチレストランのマダムがブログで紹介していたので読んでみました。

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あらすじは出版社のサイトより
自分にふさわしい仕事って何だろう? 面白いけれど、きつい、やりがいのある仕事に燃え尽きた36歳の女性が、仕事との健全な関係を取り戻すために踏み出した場所は?おかしくて不思議な連作仕事ファンタジー”。

なんですがーーー!!!
わたし、なぜだか、主人公を男の人だと思い込んで読んでいました。
文中に主人公の名前は出てこないし、勝手に男だと思っていたんだよ。

途中で、女性と明記されてビックリし、はじめから読み直しました。

ざっくり言えば「自分探しの旅小説」です。

そんな不思議な仕事ってあるの?って仕事ばかりを紹介される主人公。
だって希望が「コラーゲンの抽出を見守るような仕事」なのですから。

第1話の「みはりのしごと」と最終話の「大きな森の小屋での簡単なしごと」だったらわたしでもなんとかできそう。

2017年にNHKでドラマ化されていました(知らなかった!)
主人公が真野恵里菜ちゃんでした。
知ってたら主人公が男だなんて間違いしなかったよなぁ〜〜
ドラマ化に際して主人公に「霧中かすみ」という名前が付きました(霧中て!かすみて!!)
どんなになったのか見てみたいです。

『看取り士。わがままな最期を支えます』は朝日新聞でコラムを書いていらした柴田久美子さんの本です。

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看取り士という仕事があるということも知りませんでした。
医療機関とも連携してくれるとか。
人はなかなか簡単には死ねないというのが実感なので、専門家が入るのは好ましいことです。

秋にこの本が原案となった『みとりし』という映画が公開になるそうです。
ほほお〜
posted by 元女将 at 21:14| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月08日

『海の見える理髪店』

155回直木賞受賞作です。
この時の芥川賞が『コンビニ人間』
つい最近だと思っていたんだけど、2016年だって。まじか。

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本の紹介は出版社のサイトより

主の腕に惚れた大物俳優や政財界の名士が通いつめた伝説の床屋。ある事情からその店に最初で最後の予約を入れた僕と店主との特別な時間が始まる「海の見える理髪店」。
意識を押しつける画家の母から必死に逃れて十六年。理由あって懐かしい町に帰った私と母との思いもよらない再会を描く「いつか来た道」。
仕事ばかりの夫と口うるさい義母に反発。子連れで実家に帰った祥子のもとに、その晩から不思議なメールが届き始める「遠くから来た手紙」。
親の離婚で母の実家に連れられてきた茜は、家出をして海を目指す「空は今日もスカイ」。
父の形見を修理するために足を運んだ時計屋で、忘れていた父との思い出の断片が次々によみがえる「時のない時計」。
数年前に中学生の娘が急逝。悲嘆に暮れる日々を過ごしてきた夫婦が娘に代わり、成人式に替え玉出席しようと奮闘する「成人式」。
人生の可笑しさと切なさが沁みる、大人のための“泣ける"短編集。


表題作の「海の見える理髪店」からの3篇はオチが途中でわかってしまい感動できずでした。

一番好きなのはラストの「成人式」
亡くなった子どもに成人式用の晴れ着のカタログが届く話は聞いたことがあります。
たぶん小学校や中学校の名簿から機械的に送られるのだろうけど、それがどれだけ家族を傷つけることか…
この夫婦もカタログを手にして5年前のつらい日々に気持ちが戻ってしまうのだけど、ここからの逆転がスゴイ。
一緒にワクワクしました。
替え玉出席だなんてちょっと思いつかない。

読み始め「こういうのちょっと苦手かも」と思っていた「空は今日もスカイ」もよかった。

今日は天気が良くて、風が涼しくて、気持ちよく本を読めました。
どこも痛くないし、幸せ〜〜〜〜
posted by 元女将 at 18:16| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月01日

5月に読んだ本

4月にほとんと読めなかった分、図書館の貸出期限がギリギリで一気に読みました

花咲舞が黙ってない 池井戸潤
雪華燃ゆ 上絵師律の似面絵帖3 知野みさき
巡る桜 上絵師律の似面絵帖4  知野みさき
江戸は浅草 知野みさき
幽霊たち 西澤保彦
小袖日記 柴田よしき
ペコロスの母に会いに行く 岡野雄一
地層捜査 佐々木譲
芸者でGO! 山本幸久
「がん活性消滅療法」という選択 前田華郎
九十九藤 西條奈加
野良女 宮木あや子

12冊、うち時代物が6冊でした。ちょうど半分。

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『上絵師律』は楽しみに読んでいるシリーズです。
長屋で上絵を描きながら生活している律と幼馴染の葉茶屋・青陽堂の跡取り涼太の淡く歯がゆすぎる恋の行方とそれぞれの仕事の悩みや成長、プラス律の似面絵が鍵となって事件が解決するミステリーと1冊で3度美味しい物語。
けど、あまりにも歯がゆいので、時々「きーーーー」っとなります。

同じ作家の『江戸は浅草』は「六軒長屋」で暮らす人々の物語。

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4つの事件を主人公の真一郎と長屋のみんなのチームプレーで解決していきます。
律みたいにガマンをしてないので読んでいてとても楽
新シリーズって書いてあったから続編を楽しみにしています。

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本の紹介は出版社のサイトより

上司との不倫に破れて自暴自棄になっていたあたしは、平安時代にタイムスリップ! 女官・小袖として『源氏物語』を執筆中の香子さまの片腕として働き、平安の世を取材して歩くと、物語で描かれていた女たちや事件には意外な真相が隠されていた−−。

よくあるタイムスリップものではなく、気がついたらその時代に生きている人(小袖ちゃん)の心っていうか頭の中にすっぽり入っていたのです。だから、言葉や習慣は平安時代に馴染んでいるのでそんなに苦労はありません。新しい!!

それにしても柴田よしきってすごい振り幅だなぁと思います。
山内錬から小袖までって!
そしてどれも面白いのです

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紹介は出版社のサイトより

江戸の人材派遣業、口入屋。縁あってその女主人となったお藤だったが、武家相手の商売は行き詰まっていた。店を立て直すため、お藤が打って出た一世一代の大勝負は、周囲の反発を呼び、江戸を揺るがす事態に発展。さらに、かつての命の恩人によく似た男と出会い、心は揺れ……。商いは人で決まる──揺るぎない信条を掲げ、己と仲間を信じて人生を切り開くお藤の姿が胸を打つ、長編時代小説。

付け加えることはなにもない見事な紹介であります。
西條奈加もハズレ無しの作家さんです。

『芸者でGO!』は東京・八王子の置屋「夢民(ゆめたみ)」に在籍する五人の芸者たちの物語です。
アヒルバスのデコちゃんがゲスト出演しています。
このゲスト出演があるのが山本幸久の楽しさで、ついつい他の作品も読んでしまう罠でもあります。
どの作品も楽な気持ちで読めるので、疲れている時には最高
posted by 元女将 at 15:00| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月04日

4月に読んだ本

ひゃ〜〜〜
大型GW中のため、今日がナン日でナン曜日なのか気にもしなかったら、もう4日なんですね〜〜〜

というわけで、遅まきながら4月に読んだ本です。
忙しくてホントに読む暇なしでした(本だけに

ソロモンの犬 道尾秀介
グッドバイ 朝井まかて
マスカレード・イブ 東野圭吾
嗤う闇 女刑事音道貴子 乃南アサ

たったの4冊!
2回も旅行に行ったのに、往復の飛行機ではWi-Fiビデオに夢中だったからな〜

雑誌で、『竹林精舎』(福島のお寺の住職で芥川賞作家の玄侑宗久著)の紹介を見て「コレは読みたい!」と思ったのですが、実はこの作品は『ソロモンの犬』の登場人物のその後の物語というかアナザーストーリーのような存在だということがわかったのです。
それならばまずは『ソロモンの犬』から読まなくては!
他の作家の小説に感銘して続編を書こうと思うなんて珍しいです。
『竹林精舎』は書き始めてすぐ東日本大震災が起こり、当初とは全く違う物語になったと何かの記事で読みました。

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『ソロモンの犬』のあらすじは出版社のサイトより

秋内、京也、ひろ子、智佳たち大学生4人の平凡な夏は、まだ幼い友・陽介の死で破られた。飼い犬に引きずられての事故。
だが、現場での友人の不可解な言動に疑問を感じた秋内は動物生態学に詳しい間宮助教授に相談に行く。
そして予想不可能の結末が……。青春の滑稽さ、悲しみを鮮やかに切り取った、俊英の傑作ミステリー。


う〜〜〜ん
道尾秀介さんは以前2冊読んだ時「ちょっとわたしには合わないかも」と思ったのだけど、今回もやっぱりそう思ってしまった。
つまらないわけじゃないし、文章も読みやすいのだけど、単純に好みの問題なんですね。

で、肝心の『竹林精舎』にも手が伸びていないのであります…

『マスカレード・イブ』はキムタクと長澤まさみちゃんのダブル主演で映画化され話題になりました。
これはふたりが出会う前の物語。

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あらすじはまたもや出版社のサイトより

ホテル・コルテシア大阪で働く山岸尚美は、ある客たちの仮面に気づく。
一方、東京で発生した殺人事件の捜査に当たる新田浩介は、一人の男に目をつけた。
事件の夜、男は大阪にいたと主張するが、なぜかホテル名を言わない。
殺人の疑いをかけられてでも守りたい秘密とは何なのか。
お客さまの仮面を守り抜くのが彼女の仕事なら、犯人の仮面を暴くのが彼の職務。
二人が出会う前の、それぞれの物語。


軽くて読みやすい1冊でした。
小説の中の新田はかなりのチャラ男。キムタクとはイメージが違うけどどういう風になっているのか映画も見てみたい(テレビでやったらね)

『嗤う闇』は本当に久しぶりの音道貴子刑事!!
よっ!おとみち!!と声をかけたくなっちゃうくらいカッコいいです。

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またまたあらすじを出版社のサイトより拝借

レイプ未遂事件発生。被害女性は通報者の男が犯人だと主張。被疑者は羽場昂一──。
レイプ事件の捜査に動いていた音道貴子に無線が飛び込んだ。貴子の恋人、昂一が連続レイプ犯? 
被害者は大手新聞社の女性記者。無実の通報者に罪を着せる彼女の目的とは? 都市生活者の心の闇を暴く表題作など、隅田川東署へと異動となった貴子の活躍を描くシリーズ第三弾。傑作短篇四編収録。


刑事が活躍して事件を解決するって話はいいなあ〜
わたしはあまりひねらずに事件が起こり、それを警察や探偵が、ま、検事でも弁護士でもいいんだけど、事件を解決してくれればそれでいいのですけど、そんな単純な物語ってのはあまりないのです。残念。
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2019年04月15日

『グッドバイ』

朝井まかての新聞小説読み終わりました。

主人公は幕末から明治の激動期に生きた女性商人、大浦慶(元の名は希以。読み方はケイ)
全く知らなかったのだけど、実在の人物だそうです。

あらすじというか、話のスタートはこんな感じです。
「大浦屋は長崎の油問屋だった。
4歳の時母を亡くし、入婿の父は後妻をもらうが、お慶が16歳の時大火で店も家も全焼。父は後妻とその間にできた息子を連れて逃げ出してしまう。
店を存続させるため、17歳のお慶は婿をとるが、甲斐性なしと見てすぐに離縁。そののち自ら女主となる。
お慶はオランダ人から買い物を頼まれたことをきっかけに、茶を海外に売ることを思いつく(油問屋なのに!!)
はじめは密貿易でその後本格的に茶貿易をし、莫大な外貨を稼ぐ。」

茶葉を大量に手に入れるため、嬉野などの農家に頼んでお茶を育ててもらう描写があり、今もお茶の名産地として知られる土地の始まりがこの人だったんだ〜〜と感慨深いものがありました。
わたしの実家は製茶製造販売業だったので、お茶の話はとても身近に感じて面白かったです。

その後お慶は豪商として名をはせ、坂本龍馬ら幕末の志士たちとも交流があったり、山あり谷ありの人生を送るのであります。

朝井まかてにハズレ無し、だったんだけど、正直物足りなかった…
今回は新聞小説でたぶん3月末で終了というのが予め決まっていたのだと思います。
だから最後の方は駆け足だった。
だって、週1回連載のはずが最後の数日は毎日連載だったもんね。

それでもまだまだ書き足りなかったんじゃないかな。
横浜時代の話はもっと読みたかったな。
書籍化する時は大幅加筆をお願いします
面白かっただけに、尻すぼみ感が惜しい!!

精霊流しのシーンは堪らなかった
名シーンじゃった。

脇役の人たち、特にお店の人たちが身近に感じられて応援したくなりました。
弥右衛門、およし、おみつ、みんな幸せになってほしい。
あと、亥之二はしゃんとできるかなぁ(超心配)
書籍化が待ち遠しい〜〜
posted by 元女将 at 15:00| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月02日

3月に読んだ本

母の個展一日目が無事に終了しました。
わたしの友だちも来てくれました。
同じ市内に住んでいるとはいえ、なかなか会えないのでとってもとっても嬉しかったです

それはひとまず置いといて、3月に読んだ本です。
なにせお尻が痛くて、活動範囲が極狭だったので読書はすすみましたの12冊。
『新世界より』が大物だったしね!!

新世界より 貴志祐介
校閲ガールトルネード 宮木あや子
セレモニー黒真珠 宮木あや子
憧憬☆カトマンズ 宮木あや子
ALONE TOGETHER 本多孝好
「孤独」は消せる 吉藤健太朗
サイボーグ時代 吉藤オリィ
酔ひもせず 其角と一蝶 田牧大和
初恋料理教室 藤野恵美
強奪 箱根駅伝 安東能明
店長がいっぱい 山本幸久
ふたつの星とタイムマシン 畑野智美

『新世界より』と『校閲ガール』と吉藤さんのことは過去に書いているので(全部オススメ!!)他の本のことを。
あ、その前に!
宮木あや子さんの本はどれもウルトラハッピーエンド!!最高です。
他の本もぜひぜひ読もうと思っています
だって楽しい気持ちになれるから!!

3月に読んだ本は全部面白かったです。
『酔ひもせず』は途中まで夢枕獏の『陰陽師』シリーズっぽくどんどん続くんだなぁと勝手に思って読んでいたらなんとなんとの結末でした。
何冊もシリーズが続いてのこの最後でも良かったような気もするけど、物語をひっぱってこのラストはツライか(ネタバレしないように感想を書くのは難しいっす)

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『初恋料理教室』はタイトルや表紙の絵のイメージよりずっと大人っぽい話だったから、ちょっともったいない気がしたなーーー

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『強奪 箱根駅伝』は迫力のあるレースの描写がよかったです。けど犯行の動機がなーーーー

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『店長がいっぱい』はとても楽しかった。

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短編なのだけど、すべて「友々家」という他人丼を売りとしているファストフードの店長さんにまつわる話。
すべての話にフランチャイズ事情部の霧賀という女性が登場し、話を一本の糸で繋げます。見事!!

『ふたつの星とタイムマシン』は表紙から感じたほどファンタジーではなかったです。
ちなみに表紙の絵はキングコングの西野亮廣さんでとてもファンタジーです。

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お話の中には、それどうよ?っていうのもあるけど、じわじわいいなぁというのもあり、他の本も読んでみたくなりました。
けど、どうしてわたしはこの人の本を読もうと思ったのだろうかしら?

今月も楽しい本に巡り会えますように!!
posted by 元女将 at 22:34| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月17日

続・吉藤健太朗(オリィ)さん

昨日興奮しすぎて書けなかった本の感想を。

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2017年出版

内容は出版社(サンマーク出版)様よりのHPから拝借

11歳から14歳までの3年半、不登校やひきこもりを経験し、生きることが辛いほどの孤独に苦しめられた吉藤健太朗。 中1の夏、ふとしたきっかけで出場することになったロボットコンテストで奇跡の優勝を果たす。

師匠と呼ぶ先生との出会いを経て高校に進学後は、画期的な車椅子の発明から世界最大の高校生の科学大会「Intel ISEF」でみごと栄冠に輝く体験をすることに! ところが……。

それまでの辛い経験、努力が報われたことや、栄えある受賞の誇らしさを感じながらも、猛烈に湧き上がってくるのは「自分は何のために生きているのか」という強烈な不安感だった。

黒い白衣に身を包み、分身ロボットの開発やALS患者のコミュニケーション技術の研究で国内外から注目されるロボットコミュニケーターによる、初めて胸の内を綴った書き下ろしノンフィクション。

人生のいろいろな壁を、常識破りやクレイジーと言われる方法で突破しながら、"理論"ではなく"感覚"でロボットを研究する筆者の思考回路、発想法が詰まった、自分のあらゆる可能性の扉を開きたくなる1冊。


さすが出版社、完璧な紹介っす!!
ひとこと付け加えるならば、中1の時にロボコンに申し込んでくれたお母さんがスゴイ!!
天才にはこういう母のアシストがあるのですね。
さかなクンのお母さんの話を思い出しました。

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2019年出版

内容は出版社(きずな出版)様より拝借

いま、メディアでもっとも注目される「ロボット界の若き鬼才」が初めて語る人間とメカが高度に融合し、リアルとネットの境界線が消える、来るべき未来の全容とは?

ガラケーからスマートフォン、そしてウェアラブル端末へ……加速し続けるテクノロジーの発展と、従来の価値観が逆転する社会では、<体が資本>の時代が終焉し、<心が資本>の時代が到来する!

分身ロボットOriHime(オリヒメ)、視線入力装置OriHime-eyeをはじめ、テクノロジーの力で人間の「できる」を拡張し続けている稀代の天才が、わかりやすいメッセージで読者をアップデートする。

自分の肉体をシェアする
これからの時代を生き抜く6つのストラテジー
「できない」こそ武器に変わる
未来のアルバイト「イタコ」
逆年功序列社会の到来
ムラ社会2.0
万能評価主義から適材適所主義へ
コミュニケーション非ネイティブのための超簡単な会話の極意
仕事はドラクエ化する
死をカジュアルに語る


とにかく目からウロコがボロボロでした。

一番ビックリしたのは
“「ありがとう」はお金と同じ。
ほかの人からいわれる(受け取る)ことで、ほかの人にいう(渡す)ことができる。
自分が感謝を口にするばかり(収入がない)だと自分の口から出る「ありがとう」が借金のように重くのしかかり感謝の代わりに謝罪が始まる“
というところでした。
わたしは感謝の言葉は「ただ」だからどんどん使えばいいと思っていました。
それはわたしが日頃何気なく誰かから「ありがとう」を言われていて(スーパーのレジの人からでも)貯蓄があるからなんだね。
その立場にならないとわからないことです。
「ありがとう」の貯蓄がなくなると「ありがとう」ではなく「すみません」「ごめんなさい」になるなんて…

スカッとしたのは
"今の20代はマッチの擦り方もわからんと嘆く先輩方は、木を擦って火をつける方法がわからないし、SNS(略)がわからない"ってとこ。
マッチなんて必要に迫られたら付けられるし、年寄りはマッチは擦れるけどコントローラーの使い方がわからないでしょ!と思っていたけど、木を擦って火をつける方法って、遡ったか!そうきたか!と笑いました

「そんなんじゃ、老後になってから苦労するぞ」とアドバイスしてくれる先輩に対しては、必ず老後が来ると信じてるのが不思議だとオリィさん(なぜこの名前を使うのかについても本の中で説明されています)は言います。
確かにな〜〜
わたしは割と死を具体的に考えている方だと思うけど、それでも老後はあるって無意識に信じてしまっています。ま、すでに老後に突入してるけどな。
もしかしたら1年後、いや、数秒後に死んじゃうかもしれない。
「いつ死ぬかわからない」それは自分も自分の大切な人も。
それを意識すれば充実した日々が送れるぞ、と。
例えば、遊園地を例に出しています。
閉園時間が21時だとすると、逆算して今から何時間遊べる、コレとコレとコレに乗ろう!!と思い切り楽しめる。人生だってそうじゃないの?と。そうかもね。

オリィさんは「健康を意識しながら、同時に死を意識する。」と書いてます。

ほんと、そう。

この2冊はとても大きなフォントが使われています。
はじめは、字を大きくしてページを稼いでいるのかい?と意地悪な気持ちでしたが、2冊読み終わるとこの文字の大きさでよかったと実感します。すぐに読み返せるのです。あ、あれ、どこに書いてあったっけ?と思うと、ザザーーっとめくればすぐに見つかります。すごい。
posted by 元女将 at 21:46| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月16日

吉藤健太朗(オリィ)さん

去年の暮れ、偶然テレビで見てから気になっていました。
情報番組か何かだったと思うのですが、ロボットカフェの紹介でした。
「ロボットカフェ」という聞き慣れない単語に耳が反応し、目を向けてみると、何やらモード系の洋服(実は違った)を着たすごいイケメン青年が説明しています。
どうやら体の不自由な人がロボットを遠隔操作をしているようなのです。
しかしながら、わたしったら、あることで頭が沸騰してしまい、肝心なイケメン青年の名前もカフェの名前も聞こ損なうという失敗をしでかしたのであります。
わたしが沸騰したのはですね、その時のレポーターがこのイケメン青年に唐突に「ところで大谷翔平って知ってますか?」と聞いたのです。唐突だったとわたしが感じただけで流れはあったのかも知れません。
すると彼は「いや、知らないですね」と答えました。
そうするとテレビの力で、この彼は常識のない青年であるということがバーーーンと印象付けられてしまい、そのロボットのこととかは印象が薄らいでしまったのです。怖いわね。ネットの情報はもちろんだけど、テレビも新聞も鵜呑みにしちゃ危険だと思いましたですよ。

大谷翔平くんはエライ!!
それは間違いない!!
でも、大谷くんを知っていることがエライということはない。
大谷くんを知っていると楽しい
けど、知らなくても何も困らないし、それは常識とは違うと思うのです。

で、わたしは怒りで頭が沸騰したのであります。
はぁ?大谷くんはエライけど、なぜそれを聞く?ロボットと大谷くん関係ないっしょーーー!何その質問!ムッカーーーー

テレビを見るとこのようによく沸騰するので、息子には呆れられています。さすが高血圧とか言われます。関係ないよ、たぶん。

最近、Twitterで誰かのリツイートか何かで彼のツイートを見て「おおお!!」と興奮。
Twitterありがとう

すぐに本屋さんに著作を買いに走ったのですが、休みだったり、置いてなかったりで結局6軒目で購入。
やっと会えた

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うわ
ここまで説明するだけでこんなに興奮してしまった。
本の紹介と感想は明日

昨日取りに行った包丁ですが、恐ろしいほど切れます。
切る、なんてもんじゃないよ。
切りたいものの上に「置く」と切れてるのーーーー
キャベツが切れないナマクラ包丁も速攻持って行こうと決めたよ!
posted by 元女将 at 17:59| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月06日

『校閲ガール』

『校閲ガール』シリーズ読み終わりました。
楽しかった!

『校閲ガール』は石原さとみちゃん主演でドラマ化されました。
とてもとても楽しく見ていましたが、原作とかなり設定が変わっていました。
でも、主人公の石原さとみちゃん演じる河野悦子のキャラクターや物語の世界観は共通していたので、別物として楽しめました。ただ、先に原作読んでいたらどうだったかな?

あらすじは出版社のHPから拝借

『校閲ガール』

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憧れのファッション雑誌の編集者を夢見て、根性と気合と雑誌への愛で、 激戦の出版社の入社試験を突破し 総合出版社・景凡社に就職した河野悦子(こうの・えつこ)。
しかし、「名前がそれっぽい」という理由で(!?)、悦子が配属されたのは校閲部だった。

入社して2年目、苦手な文芸書の校閲原稿に向かい合う日々。 「こんなところ早く抜け出してやる」とばかりに口が悪い演技をしているが、 段々自分の本性がナマイキな女子であるような錯覚に陥ってくる毎日だ。
そして悦子が担当する原稿や周囲ではたびたび、ちょっとしたトラブルが巻き起こり……!?


場違いなくらいファッションをキメて出勤し、思ったことを遠慮しないで言う悦子だけれど、仕事はキッチリ、完璧!
入社試験を突破できたのも、実は卓越した記憶力と観察力が校閲部の部長の目に留まったからなのでありました。
悦子は偏見を持たない、他人の目なんか気にしない、気持ちのいい女です。

『校閲ガール ア・ラ・モード』

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前巻の続きかと思ったら、脇役だった人たちが主役になるスピンオフ。

入社して2年目、ファッション誌への異動を夢見て苦手な文芸書の校閲原稿に向かい合う日々を過ごす悦子。
そして明るく一直線な彼女の周りには、個性豊かな仕事仲間もたくさん。
悦子の同期で、帰国子女のファッション誌編集者、
これまた同期の東大出身カタブツ文芸編集者、
校閲部同僚でよきアドバイスをくれる、グレーゾーン(オネエ系)のお洒落男子、
悦子の天敵(!?)のテキトー編集男、
エリンギに似ている校閲部の部長、
なぜか悦子を気に入るベテラン作家、などなど、
彼ら彼女らも、日々の仕事の悩みや、驚くべき過去があって……。


東大出身カタブツ文芸編集者藤岩さんがとてもいいです。
この巻は次巻のための養分的な感じ。
本筋の物語に膨らみが出るもんね。

そして今日読み終わった『校閲ガール トルネード』

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悦子は、恋に落ちたアフロヘアーのイケメンモデル(兼作家)と出かけた軽井沢で、ある作家の家に招かれて……。
そして社会人3年目、ついに憧れの雑誌の編集部に異動に!?


ラストがドラマと全く違いちょっとビックリ。
さすがに原作のほうが深いです。悦子も幸人もやりたい仕事と向いている仕事の違いに悩みます。
そりゃそうだよね。自分に向いていてやりたい仕事に就いている人なんてそうそういないはず。みんな折り合いをつけて暮らしているんだよね。今いるところで全力を尽くして。

校閲って文字の間違いだけ直すのかと思っていたらそんな簡単な仕事じゃなかったんですね。
昔々お勤めしていたところやPTAで会報を出していたのですが、その会報の仮刷りの文字や体裁の間違いをチェックする仕事はかなり好きでした。
これは「校正」なんですね。
「校閲」はさらに原稿の書かれた内容が事実と合っているかを確認するんですね。主に歴史事項、文学作品名、人名、化学・科学などの数値の確認などだそうです。
この本の中でも、列車の移動時間とかまで検証してますもんね。注意力散漫な人にはムリだね。

『ア・ラ・モード』の中でチラッと出てくる人物が主人公の物語をこれから読みたいと思います。
このシリーズは3時のおやつ感覚で気軽に読めて楽しい〜〜〜
posted by 元女将 at 21:07| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月05日

『新世界より』

雪解けが早い今年ですが、わたしの春の不眠症もしっかり早く訪れました。
不眠症というか、中途覚醒です。

例年だと3月末から4月末までなのに、今年はもう一昨日から始まっています。
寝付きが悪いのに、夜中に6回位目が覚めます。
鳩時計並に1時間に1回きっかり目が覚めるのです。

なんだろうね。
もうこの10年以上毎年です。
仕方がないと思っています。
日中眠たくなるわけでもないし、たとえ眠たくなっても大丈夫な環境だし。
ただ、朝が一番疲れています。
「ううう、長かった〜〜〜〜」(朝までの時間ね)
起きた時は栄養ドリング飲もうと思うくらい疲れているのだけど、動いているうちに大丈夫になります。

お尻は痛いし、PM2.5のせいで喉はガラガラするし、夜中にしょっちゅう目が覚めてるし、もうヨボヨボじゃ。

そんな中、SF大作を読みました!友だちから教えてもらった1冊です。

『新世界より』貴志祐介作
貴志祐介は『黒い家』が怖かった〜〜〜
眠れなくなるくらい怖かった〜〜〜〜〜〜!!

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辞書並みの厚さです。

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953ページ

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2段組

コレ、単行本だと上下2冊、文庫本だと上中下の3冊なのですが、ケチな私は1冊になっているノベルスを選択。

あらすじは出版社のHPより

1000年後の日本。「呪力(じゅりょく)」こと、念動力を手に入れた人類は、「悪鬼(あっき)」と「業魔(ごうま)」という忌まわしい伝説に怯えつつも、平和な社会を築いていた。
しかし、学校の徹底した管理下にあった子供たちが、禁を犯したため、突然の悪夢が襲いかかる!
崩れ去る見せかけの平和。異形のアーカイブが語る、人類の血塗られた歴史の真実とは!?


長い長い物語なのでこんなあらすじではなにもわかりませんね。
第29回日本SF大賞受賞 第1位をとった作品です。

語り部は早季という女性です。
彼女が小学生の時からお話は始まります。
死闘を繰り広げるのは彼女が26歳の時で、その10年後の早季が過去を振り返って手記を書いているという設定です。
だから早季がどんな危険な目にあっても彼女は生きているのである意味安心して読めます。
けど、そう思っていてもドキドキします。

最初は「ガンバの冒険」か?とか思って読んでました。
ちなみにアニメの「ガンバの冒険」が好きすぎて、原作の『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』も読みました。アニメ、原作とも名作!!ちなみに2015年上映の3DCGアニメ映画「GAMBA ガンバと仲間たち」は見てません。

途中「神話っぽいわ〜」となり、最後はこれは現実に起こったことの比喩なんだ、と思いしらされます。カースト制の、人種間の戦いの、9.11の。

壮大な物語でした。
ここんところスイスイ本を読めているので挑めた作品でした。
とても面白かったけど、このボリュームは読み始めるには覚悟が必要かも!

マンガにもアニメにもなっているそうです。
知らなかった!
posted by 元女将 at 22:09| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月20日

『書店ガール』完結

7年以上続いたシリーズが終了しました。
このシリーズは、多分シリーズものとしては珍しく、主人公が緩やかに変わっていきます。

スタート時点の主人公は「ペガサス書房」で働く40歳の西岡理子(アルバイトから副店長にまでなる)とコネ入社で怖いもの知らずのお嬢ちゃま社員27歳の小幡亜紀(亜紀の結婚式から物語はスタート)
ペガサス書房が閉店することになり、なんとか阻止しようと協力していくうちに初めは水と油だった二人がいい相棒となっていきます。

2巻(副題「最強のふたり」)では大型書店に転職を果たしてから2年後。理子は店長になっています。
バリバリ仕事をこなす二人だったが、亜紀が妊娠。
妊娠出産と仕事の両立、夫婦の関係など亜紀中心。

そしてここから今回読み直し。
3巻「託された一冊」
理子は店長兼東日本エリアマネージャー
亜紀は産休から復帰し、得意の文芸から経済ビジネス書担当になり戸惑っています。
震災から2年半後の世界
理子の担当する東北地区ではまだ震災の爪痕が深く残っています。

亜紀の母親としての覚悟と仕事に対する気持ちの変化が良かった。
理子の担当する仙台の老舗書店櫂文堂の店長沢村と理子の関係が気になったり、亜紀の夫伸光がコミックからラノベ立ち上げの担当になったり、亜紀の後輩のアルバイト高梨愛奈が元気ハツラツと登場したり、覚えているようで忘れていることもたくさんあり新鮮に読めました。それにしてもよく忘れてることよ。

4巻「パンと就活」
主人公が高梨愛奈と友人で別の書店勤務の宮崎彩加にバトンタッチ
愛奈はアルバイトを辞めて就活をしなくてはならない時期だけど、友人たちのようにバリバリ就活をする気にならない。
彩加は契約社員から正社員になるかわりに、吉祥寺の大型店から取手の駅ナカ店へ転勤。
沼津の彩加の叔母が怪我をしたと聞き見舞いに行くと、隣にトルコのパンの店ができています。
気のいい店主大田が手伝いに来てくれ、彩加は大田が気になります。

5巻「ラノベとブンガク」
駅ナカ店を無事オープンさせてから半年後の世界
自分なりの棚を作るが売れ行きが伸びず、本部の部長から売れる棚を作れと言われ悩む彩加。
アルバイトとの田中は人見知りでなにを考えているのかよくわからない。

亜紀の夫伸光はラノベのレーベル疾風ノベルの編集長になるが、慣れない仕事で四苦八苦する。
問題が多発するが、疾風ノベル大賞を取った「鋼と銀の雨がふる」をヒットさせようとバラバラだった編集部員がまとまる。
と、今回は彩加と伸光が主人公。

ラノベ事情がよくわかります。
ずいぶん具体的でわかりやすいなと思っていたら、作者が元ラノベ雑誌の編集者だったそうです。納得!
さぁ!次から新作!!

6巻「遅れてきた客」

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彩加が取手の駅ナカ書店の店長になってから一年半の世界、ようやく仕事が軌道に乗り始めたと感じていたところ、本社から突然の閉店を告げられるが、直前までアルバイトにも客にも言ってはいけないと言われ苦しむ。
伸光は担当作品『鋼と銀の雨が降る』のアニメ化が決定して喜ぶものの、思わぬトラブル続きとなり会社で吐血する。

トルコパンの店がビル建て替えで引っ越しをすることになり、叔母は彩加に書店を継いでトルコパンとのコラボの店にしてはどうかと提案。彩加の心は動く。

この巻も彩加と伸光が主人公でした。
いよいよ次巻が最終巻。
全員集合の大団円となるのかな。

7巻「旅立ち」

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シリーズ初の章立てです。
カーテンコールでひとりひとり挨拶するイメージなのかな。

第1章 愛奈
愛奈は母校の中学の司書教諭となって2年。
文化祭の出し物としてビブリオバトルをすることになります。

第2章 彩加
叔母の書店を継ぐことを決意し、故郷に戻り高校の同級生と会うがなぜか友人は彩加に苛立つ。

第3章 理子
理子たちの書店が合併され体制が大きく変わることに。
仙台の櫂文堂は駅前のファッションビルに移転、櫂文堂の名前が消えることに書店のスタッフは激しく抵抗する。
理子は板挟みになり苦しむ。

第4章 亜紀
本部勤務から店長として現場に戻ることになる。

思ったような大団円ではなく、続きがあるような終わり方。
小説は終わっても、彼女たちの世界は終わらない、と言っているようでした。
彩加のコラボ店と大田との仲や理子の活躍、小幡伸光のラノベなどみんなのその後がいつかまた読めたらいいな。
みんな元気でね、という気持ちで本箱にしまいました。
もしいつか続編が出た時にまた読み返そう(忘れるからね)
posted by 元女将 at 23:22| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする