2018年07月01日

6月に読んだ本

すごい湿気!
まるでミストサウナです
読んでいる本もシナシナ〜〜〜

「おっさんずラブ」の沼にハマりながらも14冊読みました

名もなき花の 紅雲町珈琲屋こよみ3 吉永南央
糸切り 紅雲町珈琲屋こよみ4 吉永南央
女子的生活 坂木司
I love letter あさのあつこ
展覧会いまだ準備中 山本幸久
アウトドア般若心経 みうらじゅん
ぼくたちは大人になる 佐川光晴
おかえりMr.バットマン 佐川光晴
怪物 福田和代
雨にもまけず粗茶一服(上) 松村栄子
雨にもまけず粗茶一服(下) 松村栄子
警視庁鑑識課 アブラムスの夜 北村優
ヘルたん ヘルパー探偵とマドンナの帰還 愛川晶
うちのお寺は浄土真宗

14冊と言っても、みうらじゅんのは写真集みたいなのだし、「うちのお寺は浄土真宗」も読んだ、ってうちには入らないかな。

福田和代さんと北村優さんははじめましての作家さんでした。
福田さんはスッキリ度ゼロ!潔いくらいスッキリしないです。
わたしは単純明快「解決!」「やった〜」ってのが好きなので、今日の天気のような気持ちになりました。

『I love letter』は文通会社が舞台です。
ILLは会員制の文通会社です。定額の会費と手紙1通毎の料金を払うシステム。
作家っていうのは面白いことを考えるなぁ〜〜
それともどこかにあるのかな。あっても不思議じゃないよな、と思わせるもんなぁ。

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主人公は特に理由もないまま不登校・引きこもりになった岳彦17歳
母の妹でかなりの変わり者むぅちゃんに誘われて、むぅちゃんが立ち上げた文通会社のスタッフになります。

小学生から殺人予告のような手紙が届いたり、往年の大女優から恋文探しを頼まれたり、色々な手紙が届き、それに悩みながら返事を書くうちに岳彦の心も変化していきます。
岳彦の成長物語と少しの謎解きって感じかな。

すすっと気持ちよく読めます。
NHKでドラマ化しそう。
手紙の代書業の『ツバキ文具店』と似た香りがするけど、こっちのほうが現実味があるな。
誰かに手紙を書きたくなります。

『展覧会いまだ準備中』の主人公は美術館の学芸員。
作家はなんでも主人公にしちゃうな。
すごいな。

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主人公の弾吉くんは190センチ以上の身長を持つ元応援団。
絶対にNOと言わない(応援団の掟)
そしていつも一生懸命なのが気持ちいいです。

他の作品から凹組の醐宮と黒川、一匹羊のキヘイ織物から中田部長、森園がゲスト出演。
これが山本作品の楽しみでもあります。
posted by 元女将 at 17:00| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月09日

『女子的生活』

今年の1月期のドラマでとても楽しく見ていた作品でした。
ようやく図書館で原作の順番がきて読みました。

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あらすじは新潮社の㏋より

ガールズライフを楽しむため、東京に出てきたみきは、アパレルで働きながらお洒落生活を満喫中。
マウンティング、セクハラ、モラハラ、毒親……おバカさんもたまにはいるけど、傷ついてなんかいられない。
そっちがその気なら、応戦させてもらいます! 
大人気『和菓子のアン』シリーズの著者が贈る、最強デトックス小説。



紹介文にはないけど、主人公のみきは実は男の子。
ココロは女の子。ファッションも女の子。
でも好きなのも女の子。

驚いたのはもうほんとうにドラマが原作に忠実だったってことです。
NHKではムリなきわどいところはカットされているけど、そこは別になくてもいいのでした。

本を読んでいるのに、頭の中ではドラマが再生されている。
志尊淳くんの「みき」が生き生きと動いている。
もしかしたら、ドラマを見る前に原作を読んでも、ピンとこなかったかもしれないです。

原作では、最後までずっと中身が中二の後藤だったけど、ドラマでは後藤役の町田啓太の見せ場も作られていました。
でもそれも仕方ないよね、劇団EXILEだもんね。って思える程度の変更。

地元の友だちミニーさんの話はドラマを見た時、どうしてミニーさんはみきに突っかかるのか、どうして女装したら大人しくなったのか、どうしてSMSで女装の写真をアップしてわざわざ「気持ち悪い」とか言われているのかわからなかったのだけど、ここは原作を読んで腑に落ちました。
たったの4回放送だったから仕方がないです。
っていうか、たったの4回だったのに原作をすべて網羅してるのはすごいです!!

ミニーさんも、地方のデザイナーの母娘も、みきのお父さん(これが大好きな本田博太郎!)も、お金持ちの料理上手のマナミちゃんも婚約者も役とピッタリあってた!!
なんといっても志尊淳くん!!みきだった!!

これほど原作とドラマの違和感がない作品は珍しいと思います。
いつもは粗さがしばかりしちゃうわたしなのにね。

純粋に坂木司の小説としたら、他の作品よりちょっと物足りないかもしれないけど、ドラマとセットでとても面白い作品になったのですばらしいのであります

ドラマはHDDに保存してあるのでもう一回見ようっと。
posted by 元女将 at 20:15| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月01日

当たり前、なんてないのさ

三越に「えとや」さんの梅ひじきを買いに行ったところ、いつもの売り場にないっ!!
1周しても2周しても見つからないっ!!

係の方にお尋ねすると「一年に1度か2度の不定期入荷になります。次回の入荷は未定」だってさーーー
すっかり、三越にはいつもあると思い込んでいました。
驚愕だよ
どうしてくれるよ!!

慌てず焦らずえとやさんのHPを見てみると、6日から1週間大丸デパートで売られるようです。
まじかーーーーー
買いだめして冷凍保存しとこ!

まったくもって「当たり前にそこにある」なんて思っちゃいけないのだ。
「当たり前」なんて存在しないのさ。

そんなビックリから6月がスタート。

んで、5月に読んだ本です。

落ちぬ椿 上絵師律の似面絵帖 知野みさき
シャーロックホームズ対伊藤博文 松岡圭祐
明日町こんぺいとう商店街2 アンソロジー
極貧!セブンティーン 黒野伸一
風待ちの人 伊吹有喜
一匹羊 山本幸久
猫背の虎 大江戸動乱始末 真保裕一

なかなか読書進まずの7冊
知野みさきさんは初めましてです、
続編が2作品刊行されているそうなので「読みたい本リスト」に追加!!

「シャーロックホームズ対伊藤博文」に時間がかかってしまいました。
「明日町こんぺいとう商店街」はパート2なのだけど、書いている人がパート1と一人も被ってないのがスゴイ!
そして、それでも物語が少しずつダブっているのが楽しい。
今回は6軒のお店の話だったのだけど、読んだことがあるのは2人だけでした。
ラストを飾ったのは大好きな「真夜中のパン屋さん」の大沼紀子さん。
相変わらずの優しさに癒されます。
あさのますみさん、加藤千恵さんは他の作品も読んでみたいと思います。

「猫背の虎」は真保裕一にしてはめずらしい時代物でしたが、さすがの読みやすさと読み応え。

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主人公虎之介は180センチ超えの長身。
父亡き後、同心になった虎之介だが、まだまだ新米で家では母真木と二人の姉に頭が上がらずすっかり猫背。
そんな時、江戸で大地震が起きる。
人手が足りなくなり、新米同心の虎之介が臨時の町廻りを言いつかり、頼りないながらも一生懸命町の人の役に立とうと頑張っちゃいます。
父は「大龍」と呼ばれた名同心だったのだけど、実は陰で謎を解いていたのは真木だったよう。
安楽椅子探偵って感じの母上は虎之介のおしりを叩きつつ、時間解決のヒントをくれます。

続編希望!
posted by 元女将 at 23:55| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月03日

4月に読んだ本

あっという間に5月も3日です。
今日は憲法記念日です。
日本人は全員日本国憲法を読むべきです。
読まないと反対も賛成も言えない。
中学生に先入観や先生の考えを与えずに、ただ読ませてほしい。
声優さんや俳優さんが読んでいるものを流して、条文を目で追うだけでもいいから。

というわたしも資格試験の勉強しなかったら前文から最後まで読むなんてしなかったと思うから、エラそうなことは言えないけど。
憲法は権力から私たち国民の人権を守ってくれていることは絶対に知っていた方がいい。
憲法を守らなくてはいけないと規定されているのは「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員」
初めてそれを知った時はびっくりした。そしてここは変えてはいけないと思う。

と、憲法記念日らしいことを書いてみましたよ

4月に読んだのは6冊。旅行もしたのに少な!
ミッチーにうつつをぬかしていたからです。

沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三 夢枕獏
沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四 夢枕獏
明日町こんぺいとう商店街 アンソロジー
螻蛄 シリーズ疫病神 黒川博行
はなうた日和 山本幸久
八月十五日に吹く風 松岡圭祐

「明日町こんぺいとう商店街」はアンソロジーです。
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書いているのは、大島真寿美、大山淳子、彩瀬まる、千早茜、松村栄子、吉川トリコ、中島京子の7人。
明日町こんぺいとう商店街にある7軒のお店が舞台になっていて、ゆるやかにそれぞれの話が繋がっています。
はじめましての作家さんも多く、このアンソロジーの続編も出ていることも知り、ついうっかり買ってしまったよ。
本箱の未読本がだいぶ減ったと思ったら…

「八月十五日に吹く風」は義弟から譲ってもらった中の一冊。
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あらすじは出版社のサイトより拝借
多忙の外務省担当官に上司から渡された太平洋戦争時のアメリカの公文書。
そこには、命を軽視し玉砕に向かうという野蛮な日本人観を変え、戦後の占領政策を変える鍵となった報告の存在が示されていた。
1943年、北の最果て・キスカ島に残された軍人五千人の救出劇を知力・軍力を結集して決行した日本軍将兵と、日本人の英知を身で知った米軍諜報員。
不可能と思われた大規模撤退作戦を圧倒的筆致で描く感動の物語。


戦争の話は怖くて避けていたところがあるので、自分からは手を出さなかった1冊でした。
でも読んで本当によかった1冊。
思わず夫に薦めたくらいよかったです。

でも、わたしの中の松岡圭祐は千里眼少女とかが登場する物語ばっかりだったので、途中まではいつ千里眼少女が登場するのかと思いつつ読んでしまったよ!
もちろんそんな少女は登場しません。
戦争という場でもこういう人がいたということに、その人が力を発揮できる状況にできたということに、深く感動しました。
posted by 元女将 at 21:00| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月18日

『螻蛄(けら)』

黒川博行「疫病神シリーズ」の4作目。

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1作目から読めばよかった。
それでも、なんとなくキャラクターのイメージはつかめました。
このシリーズはドラマ化も映画化もされているのですね。
映画の方は我が家のHDDに入っています。そのうち見る!
武闘派のヤクザ桑原と建設コンサルタントの二宮の変則バディものです。
二宮は巻き込まれ型。ずっーーーと文句ばっかり言ってます。
二宮はどうやら毎度桑原のせいで酷い目にあっているようです。

映画では、桑原が佐々木蔵之介、二宮は関ジャニ∞の横山くん、
テレビは北村一輝と濱田岳。
人気だったらしくパート2も作られたらしい。
北村一輝好きなのにノーマークだった!

関西弁で進むので、なかなか馴染めません。
でも、読み終わるとまた二人に会いたくなります。
クセになるっちゅーやつです。

今回は巨大宗教法人のお宝の絵巻物を巡ってのシノギです。
悪い坊さんがいっぱい出てきます。
でも、小説より現実の方がタチが悪いかもね。
坊さんだけでなく、政治家や官僚もね!
posted by 元女将 at 20:47| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月04日

『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』

ひぃ〜〜〜〜!!
全4巻読み終わりました。
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なんだか、無事に唐の国より戻って参りました!!て感じっす。

あらすじを載せたいのだけど、ひとことでは言えない。

主人公は空海。
遣唐使として入唐してからたった1年のお話です。
その間に超ものすごい出来事に巻き込まれ、唐の皇帝も2人死んじゃうし、その根底にあるのが50年以上に死んじゃった楊貴妃だったりして、ホント大変でしたね、空海、というお話です。
わからないですね、こんな説明。
申し訳ないです。

中国史に詳しければもっともっと面白く読めなのかもしれません。
でも、中国史に疎いわたしでも面白く読めました。
さっすが夢枕獏先生です!

映画のサイトを見ました。
うん。
全く違うお話なんですね。
WOWOWで放送されたら見ると思います。
絢爛豪華なセットが見どころだそうです。
確かに読みながらも庶民のわたしには想像できない世界でしたもんね。

小説は、ストーリー全体も面白かったのですが、空海と速勢(空海の相棒役)が「空」について深く語り合っているところが印象深かったです。
その前に「般若心経」についての空海の見方が示され、わたしはとても興味を持ちました。
と、いうのも、実家は曹洞宗でありまして、毎月お坊さんが般若心経を唱えてくださいます。
すすすと聞き流していたお経にそんな深い意味があったとはね(そりゃあるだろうね)

そうなのか〜〜〜〜とうなりましたですよ。
けど、そもそも「空」とはなんじゃ?
と思っていると、物語の中で、空海と速勢が問答を始めます。
わたしは速勢になった気持ちでその場にいます(妄想)
結局わからなかったけど、そんなやり取りが面白かったのであります。

この小説を書き上げるのに足掛け18年かかったそうです。
掲載誌も4回変わったそうです。
お疲れ様でした!!
この数日、わたしは唐の世界で生きていた気がします。
めっちゃ平成の日本で、家事に追われつつですけどっ!!
posted by 元女将 at 23:48| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月01日

3月に読んだ本

いやぁ〜〜寒い一日でした〜〜〜
今日から4月、新年度ですってよ。
頑張りましょう、わたし。

というわけで、3月に読んだ本は

晴れの日には 藍千堂菓子噺2 田牧大和
風信子の家 神代教授の日常と謎(再読) 篠田真由美
青森ドロップキッカーズ 森沢明夫
踊れぬ天使 佳代のキッチン3 原宏一
黄昏に佇む君は(再読) 篠田真由美
桜の園 神代教授の日常と謎(再読) 篠田真由美
ギフト 日明恩
イーヨくんの結婚生活 大山淳子
神々の遺品 今野敏
海に消えた神々 今野敏
沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一 夢枕獏
沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二 夢枕獏
12冊

再読も多いですが、まったく記憶がないのです。
すべてとても新鮮に読みました
記憶がなくなるのもお得なコトがあるんだぜ(悲しい)

『沙門空海』については4巻全部読んでからのことですね。
3巻目に突入しましたよ!

3月はいろいろなタイプの本を読みました。
『神々の遺品』『海に消えた神々』は義弟からもらった本です。
自分じゃ買わないジャンルなだけに、とても面白く読みました。
特に『海に消えた神々』は舞台が沖縄だったこともあり、一気に読めました。
沖縄にはどんな不思議なことがあってもそうかもね、と思える土壌があるのです。
主人公の石神はハードボイルドタッチでいい感じ。
わたし、頑張ってハードボイルドしてる主人公に大変好感を持っておりますの。
っていうか、この日本でハードボイルドを気取っている主人公って「努力」だよね。

『ギフト』もいいお話でした。
日明恩さんの作品は大好きです。
エンディングが絶対に不孝じゃないって本当に大事です。
安心して読めます。

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本の紹介は出版社のサイトから
退職した元刑事の新しい相棒は、“死者”が見えてしまう少年! 孤独であることを自らに科してきた二人が、死者たちの謎を解き明かす。『それでも、警官は微笑う』『鎮火報』『ロード&ゴー』の著者が贈る、ハートウォーミング・ミステリー。

読んだ本をどんどん忘れるのはどうなんだろうと思うけど、新鮮に読めるならいいかな。
こうして加齢による記憶障害を受け入れていこう…
posted by 元女将 at 21:20| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月22日

『イーヨくんの結婚生活』

大好きな『猫弁』シリーズの作者の作品です。
もう大山淳子さんの作品には優しい人しか出てこない!!
ちょっと弱っている時に飲む卵とじのお味噌汁のようです(わたしにとって最高に優しい食べ物)

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物語は天国からのひとりごとから始まります。
死んで20年たつ小春さんが息子のことが心配になり現世に行こうと思いたちます。

小春さんには5人の息子がいますが、末っ子が7歳の時に交通事故に巻き込まれて命を落としてしまいます。
息子たちの父親は子育てを放棄してしまったために、小春さんの弟夫婦が親代わりとなってくれます。
この物語の主人公は末っ子の伊代太27歳。
茫洋としてつかみどころがありません。

小春さんが現世に行くことになったきっかけは、長男太一郎の急逝です。
インフルエンザであっという間に亡くなってしまいました。
その葬儀の席に婚約者として登場したのが身重のおばさんくさい女・薫。
親代わりの叔父さんはあろうことか、伊代太に兄さんの代わりに薫と結婚しろと言います。
何事にも「いいよ」という伊代太はそれを受け入れ、不思議な結婚生活がスタートします。

猫弁の百瀬さんの様に競争社会で生き抜くのが苦手なタイプの伊代太。
百瀬さんには亜子ちゃんがいたけれど、伊代太はみんなに便利に使われるけれど絶対的な味方がいません。
伊代太の幸せを願いながら、けどそこは猫弁の大山淳子さんだからと信じて読み進みました。

伊代太の心の中の描写は一切ありません。
だから伊代太が何を考えているのか、言葉から推測するしかないのです。
でもその言葉もとても少ないんだ。

そうきたか!のハッピーエンドで心の中がほっこりあったか

昨日の新聞の社説です。
まったく本を読まない大学生が53%なんだそう。
でも、本を読まないけれど、情報としての文章は読む、読みの多様性は認めたうえで、本ならではの魅力や、多様な世界観に触れる楽しさを味わってほしいとしてピース又吉の言葉を紹介しています。

「火花」で芥川賞を受賞した又吉直樹さんは、読書の面白さを実感するのは、言葉にできなかった複雑な感情や感覚が明確に描写されているのを読むときだ、と著書に書いている。

 「これやったんや」と――。


さすがやな。
posted by 元女将 at 22:30| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月14日

『夜は短し歩けよ乙女』

先日の日本アカデミー賞で最優秀アニメーション作品賞を受賞した作品です。
WOWOWで放送されると知ったので、その前に原作を読みました。

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森見登美彦作品は初読みです。
あらすじは出版社のサイトから
「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、京都のいたるところで彼女の姿を追い求めた。二人を待ち受ける珍事件の数々、そして運命の大転回とは?

そうなのです。
この物語、あらすじは書けないのです。
なぜかというと、お話というか筋を楽しむというより、その世界観に入り込み雰囲気を味わうものだから。
不思議な人々が次々と登場し、数々の事件が起こります。
読まなければ始まりません。
スポッと世界に入り込んで一緒に夜の京都をさまよい歩く気分です。

が。
残念ながら、ロマンチック成分が足りない私はスポッと世界に入り込めなかったのでした。
楽しそうなのはわかる、でも、どうやって楽しんだらいいのかわからない、って感じかな。

次に、映画を見ました。

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おお!原作の世界観がそのまま!!
頭の中で想像していた李白さんの3階建て電車とか、ゲリラ演劇とかがちゃんと実在(アニメだけど)しているのはとても楽しい!
「どうやって楽しんだらいいのかわからない」わたしに「これでどうですか?」と教えてくれているようです。
先輩の声が星野源でとても合っていました。
星野源って多才だわ。
posted by 元女将 at 14:25| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月07日

『青森ドロップキッカーズ』

今日は寒かった〜〜
体調が悪いのかと思うくらい寒かった。
でも、どうやらこれが今シーズン最後の真冬日だとか。

明後日からパラリンピックが始まるのですが、未だオリンピックの興奮を引きずっているわたしにピッタリの本がありました。
なんと、カーリング小説です!
カーリングが小説になるなんてね。
でもこの小説4年前に書かれたものなんです。

『青森ドロップキッカーズ』

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作者は森沢明夫さん。
まったく知らないお名前でしたが、吉永小百合主演の映画『ふしぎな岬の物語』の原作(『虹の岬の喫茶店』)や高倉健主演の『あなたへ』のノベライズを書いた方なんですね。

主人公は中学3年生の苗場宏海
父親が消防官、母親は看護師で忙しかったため、祖母によって愛情いっぱいに育てられました。でも、その祖母は小6の時に亡くなっていまいます。
宏海は小柄で大人しい性格だったためか中1からいじめに合っています。
小学生の時は親友だった雄大もいじめグループの一員(傍観者)になってしまっていて、誰も助けてくれません。家でも忙しい両親に心配をかけまいと楽しい学校生活を送っているふりをしています。

ある日、先生が配った「カーリング体験」のチラシに片思いの相手の亜美ちゃんが反応したことで宏海はその気になりカーリング体験会に出かけます。
そこに亜美ちゃんは来ていなかったけれど、フォームを褒められ、思いがけず楽しい思いをしたことでカーリングを本格的に始めることになった宏海。
体験会で講師をしていた沢井姉妹とも仲良くなり、自信がついてきて、いじめグループに歯向かうことができました。

とまあ、こんな感じの宏海くんの成長物語なのですが、
カーリングのゲームを見たことがあるなら、ストーンの動きや心の動きが映像として浮かび、数倍面白く読むことができます。
カーリング精神のことも書いてありました。
カーリングには審判がいないこと(セルフジャッジ)、コンシードという制度(ギブアップではなく)これの元になっているのがカーリング精神だと知り、ますますカーリングが好きになりました。

函館からの帰りのプロペラ機で読んだのですが、読みやすくて爽やかで旅のお供に最適でした。
今読むべき一冊と出会えた幸せ
posted by 元女将 at 23:56| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月01日

2月に読んだ本

いや〜〜〜〜オリンピック観てるうちに2月が終わってしまいました
そらもう、びっくりですわ
というわけで、読書も進まずの7冊。

ヒモトレ革命 繋がるカラダ動けるカラダ 小関勲・甲野善紀
銀の猫 朝井まかて
コンビニ人間 村田沙耶香
蓬莱 今野敏
蝶の力学 警視庁捜査一課十一係 麻見和史
さくらゆき 篠田真由美
誰がカインを殺したか 篠田真由美

『銀の猫』と『コンビニ人間』の感想は既に書きました。
『蓬莱』はテレビにもなっている「安積班」の世界のお話です。
初めて安積班の小説を読んだのですが、佐々木蔵之介とはちょっとイメージが違ったな。

『蝶の力学』もドラマになっている「殺人分析班」の続編です。
もう鷹野さんが青木崇高にしか思えず萌え〜〜

『さくらゆき』と『誰がカインを殺したか』は建築探偵桜井京介の続編です。
『誰がカインを殺したか』を読むために、以前読んでいた『さくらゆき』を読み直しましたが、とても、大変に新鮮でした(何も覚えていなかった!)
大好きなこの桜井京介シリーズはちゃんと登場人物が歳を取るのが特徴です。
最初に会った時(会ってないけど)大学生だった京介が45歳になってる。
それはそれでとてもいい
今回の失敗買い物で番外編を買ったので読むのが楽しみです。
あ、過去に読んだ記録があるのですが、たぶん新鮮に読めると思います。
自信あります!!(悲しい

今日はものすごい雪が降りました。
今日から旅行に出る息子はずっとずっと空港待機でした。
実は今も空の上で旋回中
今日中に目的地の到着するといいのですが。
そんな中、桜模様の布巾をプレゼントでいただきました。

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封筒も桜模様。
心が浮き立ちます
posted by 元女将 at 21:07| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月06日

『コンビニ人間』

新年会の時にお友だちからもらったのでした。
旬の作家さんの本を読むのは非常に久しぶりです。
ちなみに図書館では1144人待ちですってよ。
ありがとうございます

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あらすじは出版社の㏋から拝借です
第155回芥川賞受賞作!

36歳未婚女性、古倉恵子。
大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。
これまで彼氏なし。
オープン当初からスマイルマート日色駅前店で働き続け、
変わりゆくメンバーを見送りながら、店長は8人目だ。
日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、
清潔なコンビニの風景と「いらっしゃいませ!」の掛け声が、
毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。
仕事も家庭もある同窓生たちからどんなに不思議がられても、
完璧なマニュアルの存在するコンビニこそが、
私を世界の正常な「部品」にしてくれる――。

ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて、
そんなコンビニ的生き方は
「恥ずかしくないのか」とつきつけられるが……。

現代の実存を問い、
正常と異常の境目がゆらぐ衝撃のリアリズム小説。


うう〜〜ん
出版社の紹介だけど、ちょいとピンとこないなあ。
現代の実存を問うていたのか

主人公の恵子は子どもの頃から個性的で(障害も個性、って好きな言葉ではないのですが、つまりそういうことです)、家族が「治ること」を望んでいるのを感じて、自分も「治りたい」と思って(思わされて)、そのことでとてもとても苦労している女性です。
コンビニの研修の時に、見本の映像を見てそれを真似ることでコンビニ店員として立派に働くことができます。
恵子にとって初めての成功体験です。
恵子は思うのです。
「今まで誰も私に「これが普通の表情で、声の出し方だよ」と教えてくれたことはなかった」
ちょっとわかるんだな、恵子のそういうの。

恵子はずっと苦労してきて大変だったな。
その時自分の苦労がわかったのだろうな。
だって、それからの恵子は同僚のしゃべり方や持ち物を観察し参考にして、世間になじむ殻を作り「普通に」生きるふりができていたのですから。
でもそれはやっぱり殻で、殻と中身を合わせようと努力した結果あんなことになり、殻もいらないことがわかってハッピーエンドです。

自分のことは自分が一番わからない。
自分が自分を理解できると、生きることが楽になるのですね。
posted by 元女将 at 22:48| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月04日

『銀の猫』

朝井まかてにハズレなし!!
それをまた思いしらされました。
本当に朝井まかて、何を読んでも面白いのです。
そして、読後感が最高です。

今回読んだのは『銀の猫』

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出版社のサイトの担当編集者空の推薦文より
江戸時代、50歳まで生き延びればたいていの人は長生きで、70,80はざらという長寿社会。憧れの隠居暮らしをする人の一方、衰えて体が利かなくなった人も、その人を抱える家族も大勢いたということ。親の世話に明け暮れて結婚もできないまま自分も年をとっていくひとも多かったわけです。そんな中、本作の主人公は、バツ一で母親と二人暮らしの25歳。気立ての良さと賢さで、老人介抱の仕事のプロとして引っ張りだこです。そんな彼女が日々感じること、仕事先で出会う老人たちの強かさ、大きさ。異常に美人な母親との関係も注目です。

知らなかったな〜〜〜
江戸時代の人は長生きだったってこと。
平均寿命を見ると早死にだと思っていたけど、子どものうちに亡くなる人が多いので平均にすると低くなったのね。
あと、知らなかったのは、親の介護は長男の仕事だったってこと。
お城勤めも親の介護と届けを出せば休みをもらえたそうですよ。
介護が女の仕事になったのっていつからなんだろう?

主人公のお咲はどちらかというと狂言回し的な立場です。
お咲の奉公先で出会う人々がとても魅力的。

お咲は母のせいで嫁ぎ先を追い出されます。
母は超美人でずっと妾奉公をしていた人です。
(これも知らなかったのだけど、妾奉公って、口入屋が間に入りちゃんと証文を交わして期間と給金を取り決める立派な女の仕事のひとつなんだそうです。)

亭主の名代として舅の介護をしていたお咲ですが、母親がその舅に金の無心をしたことがばれて追い出されたのです。
舅は「お咲の母親に差し上げたものだ」と言ってくれたけれど、その舅が亡くなった後は借金として元亭主はお咲に請求してきたの!ヤな奴!!

でもお咲はその舅から多くのことを学び、のちに介抱人という仕事を選びます。
タイトルの銀の猫はその舅からもらった銀製の猫の形をした根付で、お咲のお守りのことです。

みんなの幸せ(元亭主のみ含めず)を願いたくなるような小説でした。
母親も最後は可愛く見えてくるもんね!
いや〜〜〜
朝井まかて、すごいわ!!
posted by 元女将 at 22:06| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月01日

1月に読んだ本

予想外に年末年始に本が読めませんでした。
だから、お正月用に借りた本はお正月明けに一気読み!
んでも、なんだかんだで13冊。

代官山コールドケース 佐々木譲
ゼロワン 陸の孤島の司法書士事件簿 深山亮
よっつ屋根の下 大崎梢
プリティが多すぎる 大崎梢
甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺 田牧大和
殺人鬼の献立表 Team HK あさのあつこ
竜の涙 ばんざい屋の夜 柴田よしき
七色の毒 中山千里
闘う君の唄を 中山千里
夜は短し、歩けよ乙女 森見登美彦
特命指揮官 警視庁捜査二課郷間彩香 梶永正史
ガバナンスの死角 警視庁捜査二課郷間彩香 梶永正史
まぐだら屋のマリア 原田マハ

今月のイチオシは『甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺』です。

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これは中央区民センターの図書室で、小さな企画コーナー(その時は食べ物に関連した小説特集でした)に置かれていた本の一冊です。
作者の田牧大和さんも全く存じ上げない方で、時代物だし、どうかなと思ったけれど、あっという間に物語の世界に引き込まれました。

あらすじは出版社のサイトから拝借
菓子職人の兄と番頭の弟。上菓子屋兄弟の繁盛記
菓子職人の兄と商才に長けた弟が、知恵と工夫で和菓子屋を切り盛りする繁盛記。色鮮やかな和菓子を通じて、江戸の四季と人情を描く。


おいおい!ずいぶんとあっさりしたあらすじだな。
もっと背景も深いのですよ。

続編もあるらしいので読みたいです。
田牧さんの他のシリーズもぜひぜひ読みたいですっ!

大崎梢さんの『プリティが多すぎる』も好きなお話でした。

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出版社の担当編集者からの紹介文を拝借
文芸編集者志望の佳孝が入社3年目に受けた辞令はなんとローティーン向けファッション誌「ピピン」編集部。女の子の憧れが詰まった誌面はどこを開いてもフワフワのキラキラで佳孝には理解不能!? こんな仕事やってられるかとくさる彼の前に次々と現れる、経験豊かなお姉さん編集者にカメラマン、スタイリスト、一生懸命な少女モデルたち。そのプロ精神にふれるうち佳孝にもやがて変化が……。雑誌作りの舞台裏を描く爽快お仕事小説です。

お仕事小説は面白いわ!!
大崎梢さんのでは『よっつ屋根の下』もよかったです。家族ものです。

とにかく本箱の未読50冊を少しでも減らさねば!
しばらくは図書館には出入り禁止じゃ!!
posted by 元女将 at 23:59| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月03日

2017年に読んだ本

気が付いたら3日ですってよ。
この分だともうすぐ2019年だ。

まずは12月に読んだ本

公開処刑板 鬼女まつり 堀内公太郎
特命警部 南英男
上流階級 富久丸百貨店外商部 高殿円
Team.HK あさのあつこ
本日は、お日柄もよく 原田マハ
私の探した少年 二階堂黎人

なんだか落ち着かなくて6冊
「上流階級」「Team.HK」「本日は、お日柄もよく」がとても面白かった。
全部お仕事小説です。
つまり、私はお仕事小説が好きってことなんですな。

2017年に読んだ本は全部で127冊でした。
月平均10.5冊と考えると割と読んだかな。

2017年は『まよぱん』こと『真夜中のパン屋さん』が完結しました。
いい終わり方だったけど、もうあの人たちに会えないんだと思うと少々寂しい。
今まで知らなかった日明恩さんと佐川光晴さんという作家さんに出会えたのもよかった。
両者とも読みやすくて爽やか。

それでは
2017年のベスト5を発表します
と言っても、順位は付けられないので、2017年の5作品

陸王(池井戸潤)
楽園のカンヴァス(原田マハ)
ソロモンの偽証(宮部みゆき)
眩(朝井まかて)
残り者(朝井まかて)

納得だ

『ソロモンの偽証』(全6巻)はもう一度最初から読み返そうと購入したけど(最初に読んだのは図書館のだったので)まだ読めてない。
それを言うなら、ドラマ化を機に読み直そうと思ったのに、なぜか見当たらない1巻だけ購入し全巻揃った『プリズンホテル』(全4巻)も読めてない。
それどころか、だいぶ前にネットの古本屋さんで大量購入した本も読めてないし、図書館で年末年始用に借りた本すらも全然読めてない。
その上、1日にお邪魔した時に義妹宅からいただいた本もたんまり!!
わお〜〜
読んでない本だらけだわ。
ある意味極楽だけど、ここまで溜まるとちょっとプレッシャー
まずは図書館から借りた本を読むことにします。
年末年始って全然本読めないのね。
posted by 元女将 at 21:44| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月18日

『本日は、お日柄もよく』

WOWOWでドラマ化もされた原田マハの小説です。

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原田マハは友だちが教えてくれた作家さんです。
最初に読んだ『キネマの神様』がとても面白く、『楽園のカンヴァス』は凄かった

まずはあらすじを出版社の㏋から拝借
お気楽なOL、二ノ宮こと葉は、密かに片思いしていた幼なじみ・今川厚志の結婚披露宴で、すばらしいスピーチに出会い、思わず感動、涙する。
伝説のスピーチライター・久遠久美の祝辞だった。
衝撃を受けたこと葉は、久美に弟子入り、「言葉」の修行を始める。
成長したこと葉は、父の遺志を継いで初めて衆議院選に立つ、厚志の選挙を手伝うことになるが……!? 人と人とを結び合う言葉の限りない可能性をハートフルに描いた青春小説


読み始める前は、ブライダルプランナーとかのお話かなと思い、読み進めるうちにスピーチライターへの成長物語なのかなと思っているうちに、選挙の波に巻き込まれてしまいます。
原田マハはすごいです!!
登場人物がみんな生きてる!

WOWOWの番組紹介を見ると、驚くほどイメージとかけ離れている人がいて、あらすじを読むと下世話に変更されていて、これは見ないでおこうと思いました。
小説の余韻を楽しみます。
良い小説のドラマ化は見ないに限る。だって、文句しか出ないもん。

この小説が書かれたのは2010年。
現実でも政権交代があり、少しは世の中変わるかなと期待していた頃です。
ところが結局失敗し、再び自民党政権になり、夢も希望も持てないような国になってしまいました。
小説はいいな。
夢も希望もあるよ。

原田マハ、たくさん読んでみたくなりました。
posted by 元女将 at 21:39| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月04日

『大家さんと僕』

前に新聞で紹介されていた時から気になっていた一冊。
小説の場合だと、気になる本はメモするのだけど、これはマンガだからなぁ〜〜と気になりつつスルーしていました。
その後も新聞広告に載っていたりして、そのたびに「また出てる!!」となんとなくチェック。

今日、数か月ぶりに本屋さんに行きました。
ネットとか図書館ばかりで、本屋さんにはご無沙汰でした。
だって、見たら欲しくなるし、高いしねぇ…

あ、そういえばあの本あるかな?
と思い出しました。
探しても見当たらなくて、店内検索したら「タレント本 お笑い」のコーナーでした。
ビニールもかかっていなくて立ち読みしちゃう。

でも、こんなに気になっていたのだから、ご縁があったのだと思い購入。
立ち読みじゃなくて連れて帰りたくなりましたよ。

普通の本屋さんで本を買ったのっていつ以来だろう?
本屋さんがつぶれるわけだよね。
スミマセン。

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作者はカラテカの矢部さんです。
その昔「進ぬ!電波少年」でいろんな国に行って、その国の言葉を覚え、その国の人を笑わせる、というコーナーをやっていたのを記憶しています。
真面目な人だなぁという印象でした。
なんだかその後、気象予報士の資格を取ったり、中国語講座の生徒役をしたりしていたのですね。
ずっと真面目だったのですね。
お笑いなのに。
なぜか、この本、新聞の書評を見た時から気になっていたんだなぁ〜

本の紹介は出版社のサイトから
1階には大家のおばあさん、2階にはトホホな芸人の僕。挨拶は「ごきげんよう」、好きなタイプはマッカーサー元帥(渋い!)、牛丼もハンバーガーも食べたことがなく、僕を俳優と勘違いしている……。一緒に旅行するほど仲良くなった大家さんとの“二人暮らし”がずっと続けばいい、そう思っていた――。泣き笑い、奇跡の実話漫画。

買ってよかったです。
図書館で貸し出しはないからね

私が矢部の立場で読むと、この濃密な関係はムリ!!ってなるけど、大家さんの立場で読むと、息子の様に孫の様にかわいいんだろうなあ、とか、大家さんの親戚の立場で読むと、矢部さんありがとーー!!となり、いろいろな立場で読むことができます。
読むと言っても、基本は4コママンガなので、すすすすすっと読めます。
押しつけがましいところがない絵とお話がいいんです。

私はチャラ男ながら心配りのできる後輩の野口くんがお気に入りっす!
posted by 元女将 at 22:32| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月02日

11月に読んだ本

寒いと読書が進むかといえば、なぜかそうでもないです。
寒いからじっと座って本を読むより、身体を動かしていたいのかも。
とはいえ、13冊読みました。

本所おけら長屋 畠山健二
本所おけら長屋2 畠山健二
蟻の菜園(アントガーデン) 柚月裕子
静おばあちゃんにおまかせ 中山七里
屋上の道化たち 島田荘司
学園天国 五十嵐貴久
ペトロ 今野敏
佳代のキッチン 原宏一
グランギニョール城 芦辺拓
落陽 朝井まかて
ミッドナイト・バス 伊吹有喜
女神めし 佳代のキッチン2 原宏一
公開処刑人 森のくまさん 堀内公太郎

11月で一番苦労したのが『グランギニョール城』
過去のイギリスのお城での事件と、現代の日本の事件が行ったり来たりし、そのうちに二つの時代が融合するというなんともはや。
なんでこの本を借りたのかも不明です。
物語の世界に入って行けず、登場人物に感情移入できず、とにかく時間がかかりました

イチオシは文句なく『落陽』
朝井まかてにハズレなしです

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出版社の祥伝社のHPからあらすじをお借りしました。

木10万本、勤労奉仕のべ11万人、完成は――150年後。
いざ造らん、永遠につづく森を――
明治天皇崩御直後、
東京から巻き起こった神宮造営の巨大なうねり。
日本人は何を思い、かくも壮大な事業に挑んだのか?
直木賞作家が、明治神宮創建に迫る書下ろし入魂作!

「ただ、かくなる上は、己が為すべきことを全うするだけです」
明治45年7月、天皇重体の情報を掴んだ東都タイムスの瀬尾亮一は、宮中の大事が初めて庶民の耳目に晒される状況に記者魂を揺さぶられる。快復を願う万余の人々が宮城前に額ずく中、天皇は崩御。
直後、渋沢栄一ら東京の政財界人が「御霊を祀る神宮を帝都に創建すべし」と動き始める。一方、帝国大学農科大学講師の本郷高徳は、「風土の適さぬ地に、神宮林にふさわしい森厳崇高な森を造るのは不可能」と反論。しかし、曲折の末に造営が決定すると本郷は、取材をする亮一に“永遠に続く杜”造りへの覚悟を語った。やがて亮一も、一連の取材で芽生えたあるテーマに向き合うことに…。


とHPのあらすじは力の入れ具合がスゴイね。内容がわかりにくいほどだ。

私なりにまとめてみちゃおう。
江戸時代までは京都の御簾の向こう側にいらしゃった尊いお方が東京に下ってこられる。
その時まだ17歳(ところどころに入るモノローグが悲しいです)
それから崩御までずっと天皇は東京で過ごされます。
徳川幕府が崩壊し、これからの時代に不安でいっぱいだった人々が、天皇陛下が東京に来てくださったというだけで安心して新時代を作っていきます。
崩御後、できれば陵墓を、無理ならせめて神宮を作ってお祀りしたいと計画が持ち上がります。
無謀な計画だったが、完成を150年後とし、人間の手が入っていない「藪」を理想とした杜造りが始まります。

主人公は三流新聞の記者で、神宮造りを取材していくうちに、そこまで人を突き動かす明治天皇とはどんな存在なのかに興味を覚え調べていきます。
取材を終え、明治天皇陵に行った主人公は実に天皇らしい陵墓だと思います。
「自らを厳然と律しながら、常に心は民衆に開かれていた」

なんとも心に染みる一冊でした。
再来年に天皇退位というこのタイミングでこの本を読めてよかった。
つい明治天皇に対する当時の庶民の気持ちと、今の自分の気持ちを重ねてしまったりして。
天皇陛下を大切に思う気持ちを表すと政治的に偏っているとみられてしまうようなご時世ですが、この本は「思想と魂を分け、別に捉える」とあります。

それにしてもすごい取材力だと思います。
そこにその人たちが確かにいたのだと思わせてくれます。
読み終わってから明治神宮の画像検索しちゃいました。
今度、ゆっくり訪れてみたいです。
そしてそこで杜を造った人々のことを想像してみたいです。

『ミッドナイト・バス』は大好きな『四十九日のレシピ』を書いた伊吹有喜さんの小説。
『四十九日のレシピ』もそうなんだけど、主人公の煮え切らなさにはイライラします。
映画化されるそうで、煮え切らない主人公を原田泰造が演じます。むほほ。
posted by 元女将 at 23:26| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月01日

10月に読んだ本

読後感のいい作品が多かったせいか「本読むのって楽しいなぁ」としみじみ思った10月でした。
13冊。
佐川光晴率高し!!

やがて、警官は微睡る 日明恩
最後のおでん ああ無情の泥酔日記 北大路公子
消えずの行灯 本所七不思議捕物帖 誉田龍一
おれのおばさん 佐川光晴
おれたちの青空(おれのおばさん2) 佐川光晴
校長、お電話です! 佐川光晴
おれたちの約束(おれのおばさん3) 佐川光晴
おれたちの故郷(おれのおばさん4) 佐川光晴
気まぐれ食堂 神様のくれた休日(なつやすみ) 有間カオル
神様のカルテ0 夏川草介
海の稜線 黒川博行
アンと青春 坂木司
山あり 愛あり 佐川光晴

図書館で、呼ばれた気がして手に取ったのが『おれのおばさん』でした。
これだから図書館は面白いよね

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関東の名門私立進学校に在学中(中二)の陽介くんでしたが、ある日突然運命が変わります。

福岡単身赴任中の父親が勤務先の銀行のお金を横領し逮捕されます。
逃げるように母に連れられ着いたのが札幌の私設養護施設。
運営しているのは母親の姉、恵子だった。
母とおばは不仲でずっと音信不通だったのだけれど、やむにやまれず頼り、母は陽介を託した後、夫が横領したお金を返済するため病院に住み込みで働き始めます。

なに不自由なく育った陽介が突然養護施設で暮らすようになり、苦労はするものの、今まで見えなかった世界が見えて新しい友だちもでき、どんどん大人になっていきます。
気持ちのいい青春物語です。
舞台が札幌なので、なお楽しいです。
途中で、陽介が旅する場面が出てくるのですが、停車駅が「柳井」でビックリ!
柳井は山口県にあるのですが、私にとっては思いのある土地です。
行ったこともありますよん。

『おれたちの青空』『おれたちの約束』『おれたちの故郷』とシリーズが続きます。
『おれの』から『おれたちの』とタイトルが変わったように、主人公も陽介個人から養護施設の仲間、高校の仲間へと広がります。

まだまだ読みたいエピソードがあるので続編期待です!!

『神様のカルテ0』は『神様のカルテ』の前日譚。

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一止が本庄病院で働くことになったいきさつなどが描かれます。
結婚前のお付き合いしてるっぽい頃の榛名も出てくるけれど、二人がどうやって出会ったかは描かれず。
本編では榛名はよく山へ出かけて(山岳写真家だから当たり前ですが)留守番の一止が寂しそうな様子は出てくるけれど、山での榛名を見たのは(見た、っていうのは違うか、でもそう感じたのですよ)初めてだったので新鮮でした。

一止の患者、國枝さんの言葉がとてもよかったです。
國枝さんは一止が初めて胃カメラを実施して、初めてなのに胃がんを発見してしまった患者さんです。
72歳の國枝さんは、年を取ってから生まれた娘の結婚式が控えているので、参列するまでは抗ガン治療を行わないと言います。
気になる一止は通勤途中にある國枝さんのお宅にしばしばお邪魔します。
國枝さんは読書家で家にはたくさんの蔵書がありました。

國枝さんは言います。
「ヒトは一生のうちで一個の人生しか生きられない。しかし、本はまた別の人生があることを教えてくれる。たくさんの小説を読めばたくさんの人の気持ちもわかるようになる。」
「困っている人の人生、怒っている人の人生、悲しんでいる人の人生、喜んでいる人の人生、そういう話をいっぱい読む。そうすると、少しずつだがそういう人の気持ちがわかるようになる。」

一止が尋ねます。
「わかると良いことがあるのですか?」
すると國枝さんが答えます。
「優しい人間になれる。」
「優しさは弱さではない。相手が何を考えているか考える力を「優しさ」というのです。」

少しだけわかるような気がしました。
たくさんの物語を読むと、想像力が育つのかもしれないと。
美輪明宏さんも想像力が大切とおっしゃってたっけね。

ま、私の読書はヒマつぶしかもしれないけど、それでもちょっとだけでも心が豊かになれば儲けものです(ってゲスですなぁ)
posted by 元女将 at 21:16| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月11日

誉田間違い

先日図書館に行った時に
「お、誉田哲也の時代ものだ、読んでないや。借りよう!」
と借りてきて読み始めると、なんだか雰囲気が違う。
よく見ると、
誉田哲也ではなく「誉田龍一」という作家さんのものでした。
誉田という苗字が珍しいのと先入観で全く疑問に思わず借りたのでした。

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江戸は本所で起こる七不思議に関係する事件を解決するのは、御家人の次男坊仁杉潤之助、同じく御家人の次男坊の榎本釜次郎、釜次郎の剣術仲間今井君、噺家の卵の次郎吉です。

釜次郎は実は後の榎本武揚、今井君は今井信郎、次郎吉は三遊亭圓朝です。
それを明かした後「ただ、潤之助のその後については定かではない」と続きます。
章ごとにゲストが登場し、すべて上記のパターンで終わります。
ゲストは、前島密だったり、佐久間象山だったりと幕末の大物です。
頭の中で「ただ、〇〇のその後については定かではない」が芥川隆行か馬場雅夫の声で聞こえてきます。

誉田龍一さんはこれがデビュー作で、この後、バリバリ書いていらっしゃいます。
全く存じ上げず失礼いたしました
シリーズ化されているものも多いようなので、他のも読んでみたいです。

図書館で本を借りるとこういう出会いがあるから楽しいのです。
未知の作家さんと出会えるのはこの上ない喜びです

それはそうと、
収穫の秋、ということで、農家の友だちからキタアカリ届きました

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早速、肉じゃがに
ホックホクで美味しかった〜〜〜

もう羊蹄山の半分まで雪が来ているとかで、大急ぎでジャガイモの収穫をしているそうです。
ありがとうございます
明日はシンプルに塩茹でにバターだな
posted by 元女将 at 22:42| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする